ものづくり大国復権へ向けて、アメリカが加速しています。
2014年の後半、初めてとなるホワイトハウスメイカーフェア(White House Maker Faire)が開催されます。上の動画はオバマ大統領と若きメイカーが戯れる様子。メッセージ力、パフォーマンス力はやはり素晴らしい。
Announcing the First White House Maker Faire
詳細については今後発表されていくようですが、アメリカ一丸となって取り組むイベントの参加方法として、次のように記載されています。
【企業】
・学校のメイカースペース、放課後のメイカープログラムに先生となる従業員を派遣する
・ものづくりのための工房・テックショップとフォードが提携したようにテナントを提供する
・小売業者は、革新的なメイカーの製品を取り扱い、販売する
【大学】
・入学試験に、ものづくり製作物のポートフォリオを導入する
・学生及びサークルなどのために、学内にメイカースペースを作る
・MIT内のFabLabsのように、地域レベルでハードウェアやソフトウェアの研究・開発を支援する
【自治体】
・自治体の首長、地域は多くの雇用を生み出すために起業家をサポートする地域を作る。もしくはメイカースペースへアクセスをしやすくする
・メイカー教育の機会を学校、図書館、博物館、地域のコミュニティーで行う
【財団・慈善家】
・メイカーのための助成金や補助金を作る
・特に、少女や貧困地域には、特別なサポートを提供する
非常に具体的。ものづくり大国日本はどうする?一丸となった取り組みが必要なタイミングにきています。
政治における新しい役割
Youtubeの広告に流れ、思わず見入ってしまった岡山県の8092人移住プロジェクトのCM。
うどん県香川、なめんなよ♡茨城県など都道府県によるブランド力向上プロジェクトは進んでいます。
当然、政治は基本的人権を保護するための再配分や法律、制度を作っていくことが仕事です。しかし、今後政治において益々大切になってくる役割が、このメッセージにおける集団的意識、集団的無意識の結合、また空気の構築だと思っています。
ホワイトハウスメイカーフェアやオバマ大統領のパフォーマンスは絶大なメッセージ力を持ちます。これによって、人々の意識の方向性は益々明確になり、民間においても個別具体的な行動が増えていくことは間違いありません。
日本においても、当然国家で大きく籏を掲げ、メッセージに落とし込み、具体的に動いていくことは必要になりますが、もしスピードが落ちてしまうようであれば、比較的身軽に動ける都道府県単位で、新しいものづくりにおけるトレンドを作り上げていくということも必要かもしれません。
例えば、メイカーズの動きは、若い世代だけのものではありません。工場で油まみれになる肉体労働とは違い、シニア層が定年後チャレンジしていくこととしても良いわけです。
例えば、移住を目的として、「年をとってもものづくりをして、健康的に自己実現、社会貢献ができる○○県」というメッセージを発信したらどうでしょう。若手も含めて、強い訴求力を持つことでしょう。
いずれにしても、産官学が連携をしながら、日本の新しいものづくりの生態系を作り始めるタイミングが到来しています。