衣料のシェアは非常に良いと思うのです。決して安くはないのだけど、数回着ただけで、タンスの奥にしまって記憶からなくなってしまっている衣料、ありませんか?
古着屋に売ったり、ネットで販売してしまうこともいいのですが、今後は「交換する」という方法も選択肢としてありでしょう。
オーストラリアの衣料交換マーケット「The Clothing Exchange」は、2004年から開始され今年で丸10年となります。
利用方法はシンプルで、Facebookなどでログインをして、服の写真と詳細を投稿、あとは交換をするか販売をするだけです。
日本においても、「古着」という分野は存在しますが、当然ながら「お金を通じた売買」が一般的です。しかし、P to Pの個人間取引が広がる中で、今後は「交換」という選択肢が必然的に登場してきそうです。
私は個人的にはベビー用品のシェアリングマーケットの登場に期待をしていますが、「古着」と言われる分野も、新しいステージに移っていきそうな予感がします。
共有経済圏で、リユース市場が再構築される
PHOTO: Vintage gift box from Shutterstock
リユースマーケットは共有経済という文脈の中で、再び脚光を浴びそうです。
私たちの中でいつも心の中にあるのは、新品を購入するか、中古品で済まそうかという葛藤です。
そして、その迷いの中で、意外にも選択として多いのは「コストパフォーマンスを考えると新品を買った方がいいかな…」という落ち着き方。
つまり、「中古品と言えども、意外と費用はかかる」という事実です。なぜかと言えば、売りたい人と買いたい人をマッチングさせるための取引コストが高かったから。しかし、これからは違います。この取引コストは限りなく0円に近づいていくのです。
そして、共有経済圏が広がる中で、交換や贈与等の選択肢が出てくると、これまでよりも更にリユース製品が見直されていくことでしょう。
貨幣という媒介のない中での交換が加速されていきます。日本において1兆8,000億円ほどのマーケットがあると言われているリユース市場が、今まさに再構築がされていく分岐点に差し掛かっています。