「ゆく川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず」(方丈記)
コンセプトとしてはあった。しかし、広がっていくのは、必要なインフラが整ったこのタイミングからかもしれない。
「MakeSpace」は、物理的な”モノ”のためのクラウドストレージサービスだ。家の収納に困った時、指定した箱に詰めて送れば、契約されている倉庫に保管しておいてくれる。
収納する箱の大きさは、縦27インチ(約68センチ)、横17インチ(約43センチ)、高さ13インチ(約33センチ)ほどの大きさで、靴なら12足、シャツなら30枚、本なら70冊ほど詰められる。
ひと月25ドルで4箱まで収納が可能だ。また、箱を追加するごとに6.25ドルが必要となる。更に、最初にMakeSpaceに送る送料に関しては、重さが18kgを超えなければ基本無料。また、それ以降は20ドルの送料で、契約期間ごと(月ごと)に送料は1ドルずつ減っていく仕組みをとっている。
このようにパソコンやタブレット、スマホで、収納した箱の中身の写真をカタログ化して管理をすることが可能。
米国では、240億ドルと言われるストレージサービス業界に新風を起こし、クラウドとモバイル、また新たなユーザーインターフェイスを以て、どこまでインパクトを広げていくのか、注目である。
収納を皆で共有するというトレンド
PHOTO: gift box on white table from Shutterstock
以前、近くに住む人と収納場所を共有するサービス「Roost」についてご紹介した。
【参考】
・自宅の収納スペースを貸したい人と借りたい人をマッチングする「Roost」
MakeSpaceのこれからを考えていくに際しても、家族や友人、知人とこれらのストレージを共有し、お互い利用していくという方向性は大いに考えられる。
例えば、親戚のアカウントに、ベビーグッズが収納されていれば、それをまとめて送料だけで借りるなんてこともできるだろう。また、全く知らない人に対しても、子供のオモチャを1箱月1,500円で貸すということができれば、2箱で毎月の収納コスト分は、稼ぎ出せることになる。
個人の収納の見える化と共有によって、21世紀型の新たな収納モデルが出現する可能性は高い。