しばらくピザを食べていないが、こんな風に進化を遂げていくとしたなら、食べてみたいと思う機会は増えるだろうと思う。
ピザハットが企画している「Pizza Mogul」は、個人が自由にピザを創造し、それを販売していけるプラットフォームである。
まずは、基本となるピザメニューを選び、そこからトッピングを引いたり足したりしてアレンジをしていく。見たところ、トッピングの数も非常に多い。
出来上がったピザは、ソーシャルメディアや自身のブログなどで告知販売することができ、1枚売れるごとに最大4.25オーストラリアドルの収益を得ることができる。
また、参加者が作っているピザを検索、購入することもできる。例えば、「アボカド」と検索をすれば、それがトッピングされたピザが次のように検索結果に出てくる。
個人のインターフェイスは次のようになっており、作っているピザのポートフォリオやFacebookやメールアドレスまで一目瞭然だ。
自社の次の一手を考える際に、重要な示唆を与えてくれる事例である。
個の台頭を表現するインターフェイス
PHOTO: Urban girl standing out from Shutterstock
個の台頭は、意識の分配から始まっていく。意識はフリーであり、最も自由な拡散性を持つ。
大資本による大きなイベント、番組のみが、注目を集めるかというと、もはやそういう時代ではない。個別の志向性に合わせた無数のチャンネルが並ぶYoutubeを観ている方が面白い、日本におけるユーチューバーへの注目度はその象徴である。
今後、意識の拡散は、より個人へと収束しやすくなる。
例えば、Pizza Mogulの例から考えれば、ピザが食べたいと思ったら、ピザ屋に目を向けることよりも、クリエイティブな美味しいピザを提案してくれる個人のインターフェイスへと飛ぶのだ。
意識の無限の拡散は、このようなインターフェイスへと収束する。
現代のインターフェイス革命は、ビジネスモデルの革命と、直接的にリンクしている。スマホ時代からウェアラブル時代へと流れていく世界においても、意識を向けておくべき隠れた重要ファクターである。