偶有性に満ちた、私たちの人生の中で、100%確実なこと。それは”死ぬ”ということだ。
テクノロジーが極限的に進化する時代において、この”死”をいかに捉えるかという存在論的議論は、益々大きくなっているが、これまでにない領域からこの死をサポートするサービスが増えてきている。
英国発の「PlannedDeparture」は、故人のデジタル資産にフォーカスした管理・相続サービスである。故人が残した写真や動画やデジタル化された書類、またFacebookアカウントやTwitterアカウント(フォロワー数含む)、そして電子書籍や購入した音楽、またPaypalのアカウントやマイルなどのポイント、そしてBitcoinなどもまとめて管理してくれる。
英国において、個人のデジタル資産は250億ポンド(約4,425億円)あると言われるが、故人が残したデジタル資産を価値にすることができない人が3分の1、また、デジタル資産にアクセスさえできない状態が全体の25%に上るという。
リアルな資産に関しての価値認識や法律には、歴史がある。しかし、このデジタル資産に関してはまだ未知数なことが多い。しかし、現代においてオンライン上及びクラウド上、また故人のデバイスに格納されている価値(プライスレスな価値を含めるわけだが)は決して小さくない。
故人しかしらないパスワードやその思いを、PlannedDepartureが保管することはもちろん、デジタル資産を家族に相続、時に慈善団体に寄付するようなことを指定しておくことができる。
気になる価格だが、月額1,99ユーロか、年間19,99ユーロ。もしくは一度に一生分199.99ユーロ支払うプランも用意されている。
これからの”相続”は、お金や物理的なモノだけを指すわけではなくなりそうだ。いずれにせよ、時代のニーズを汲み取った”死”をテーマとするサービスは注目を集めていく。
【クエスチョン】
・テクノロジーの進化を鑑み、故人と残された家族の幸福につながる、これまでにないサービスを考えてみよう!