地球と人類、自然と住民、木材とその利用の関係性を再考する。今、私たちに突きつけられている課題の1つだ。
イギリスの「Full Grown」は、これまでの木材という概念を進化させようとしている。ご覧の通り、木を最初から”利用するカタチ”に生育させるのだ。
通常、木は伐採までに60年、70年かかる。つまり、木材として利用するためには、これだけの長い年月が必要となる。また、一本の丸太から木材に加工する場合、端材などたくさんの余分な部分が出てしまう。
しかし、Full Grownは、生育した木材を最大限利用でき、その生育期間は、4年から8年と劇的に短縮する。
進んでいる製品作りだが、ランプは2016年から、また、椅子は2017年に3,700ドル程度で販売されていくとのこと。
ちょっと価格は高いかもしれないが、その耐久性は保証済み。その背景のストーリーからも、”代々愛用し続ける椅子ブランド”が生まれるかもしれない。大量生産・大量消費時代のファストインテリアの潮流とは真逆の、スローインテリアの新たなトレンドは始まるか。
私の地元もそうだが、かつて林業で栄えていた日本の地域は多い。この事例からも、6次産業化は、農業だけでなく林業でも検討されていく可能性がある。21世紀の新たな林業モデルが地域産業として高度に復活してくることに期待したい。
【クエスチョン】
・Full Grownを参考に、木材生育と製品作りのこれからについて、思考を深めてみよう!