フランス人デザイナーPiergil Fourquie氏の最新のプロジェクトは、3Dプリントされた「Maiko」という団扇。
日本の芸者が使う竹で作られた団扇をイメージしたものです。
3Dプリントの材料は、ポリアミドを使用しており、持ち手は木製。かっこよくカラフルにデザインされています。
「日本の伝統は、3Dプリンタと掛け合わせることで、世界にインパクトを与えることができる。」そんな素敵なインスピレーションを与えてもらえます。
ハローキティ×螺鈿(らでん)プロジェクト
ハローキティ×螺鈿(らでん)で誕生したiPhoneケースが話題になっています。
螺鈿とは、貝の真珠質の部分を磨き、貼付けていく日本の伝統装飾技法のひとつ。
この「ハローキティ 螺鈿(らでん) iPhoneケース」は、日本の伝統工芸品の再生、また高品質でデザイン性に優れた“Made in JAPAN”を海外マーケットへ向け、紹介・普及させていくプロジェクトです。
米国サンフランシスコにオープンした“Made in JAPAN”のセレクトショップ「KUSUYAMA」を中心に、日本含め世界中に販売開始していくとのこと。このように、伝統工芸品×○○という流れはありますが、これに3Dプリンタが掛け合わさることによって、大きな可能性が出てくると思うのです。
私が以前聞いた話ですが、ある何百年も続く老舗お菓子屋の店主に、あるリポーターが「やはり変わらない伝統の味が、何よりの秘訣ですね」と言ったところ、「いえ、時代に合わせ味を変えなければやっていけません」と答えたエピソードを思い出します。
つまり、老舗の定番だとしても、時代に合わせて変化をさせていかなければ、売れる続けることはないということです。当然時代によって、その変化の大小はある思いますが、変わるべきもの、変わらずにいるべきものを見抜き、変化を続けていくことが大切だということですね。
21世紀の産業革命たる3Dプリンタ革命、デジタルファブリケーション革命は、時代の大きな変化です。そして、ここには日本の伝統工芸品にとって、大きなチャンスが眠っていると思うのです。「伝統工芸品×3Dプリンタ×○○」というところに大いなる可能性を感じます。