日本の3Dプリントサービス大手・インターカルチャーさんが、木質の3Dプリンタ素材を発表しました。
以前ご紹介したリサイクル木材を使った3DプリンタのフィラメントLAYWOO-D3は、デスクトップ3Dプリンタ用。今回のウッドライクは工業用のハイエンド3Dプリンタの木質材料で、世界初とのこと。
リリースを記念して、20台限定でウッドライクを使用したミニカーのフィギュアを発売していたので、早速購入。昨日、到着しました。
おおお!良い感じ。においも確かに「木」です。
完全に木で出来上がっているわけではなく、 木粉とナイロン粉末をミックスしています。
サイズ的には、このように手にのる大きさ。
座席もハンドルもしっかりついています。
こちらは細かなタイヤ部分。積層ピッチは0.15mm。
裏にはインターカルチャーさんの文字が。
大きなものも安価に造形できるとのこと。具体的には、200mm角のものを作ろうとすると、 今までのナイロン粉末では30万円。 それが、ウッドライクなら 58,000円 でできる模様。う〜ん、面白いですね。
国産のD材をマテリアル材へ。林業の希望
バイオマス白書より
木材や草などの「バイオマス」は、上の図にあるような順番で価格の高い順に利用されていきます。薬用、食用、マテリアル利用は、比較的高い価格で流通させることができますが、飼料や肥料、エネルギー利用になると、価格はぐっと落ちます。
例えば、木材は、品質や用途によってA 材、B 材、C 材、D 材と品質順に分類されます。
A 材は建築の際に利用する丸太などの製材、B 材は接着剤を用いてはり合わせた集成材や合板、C 材はチップや木質ボードなどに利用されます。つまり、これらは、マテリアル利用が可能です。
そして、D 材は山から搬出されない木の根っこや枝などの林地残材を言います。これらは肥料やエネルギー利用が期待されていますが、搬出するコストまでなかなかまかなえないような状況です。よって、D材はそのまま放置されることが多いのです。
結果、森林整備に多額の税金が投入されるという状況が長年続いています。
しかし、このD材をマテリアル利用できるようになったらどうでしょうか。「林業」とって新しい収入源となるのはもちろん、結果として森林整備にも一役かうことになるでしょう。
3Dプリンタを利用した木質製品で有望なのは、インテリアやアクセサリー市場。
http://modankagu.seesaa.net/article/143811370.html
製品の強度の問題は、当然ありますが、3Dプリンタで作る金属製品は、金型で作った強度の80%のところまできています。今後、3Dプリンタを利用した木質製品の強度も高まっていくでしょう。
アクセサリーという意味では、アーティスト・技術者ではない人でも、複雑なデザインの製品を作れるようになるでしょう。
http://blog.koubou-yuh.com/?p=787
いずれにせよ、大注目のトレンドです。