これは素晴らしいプロジェクト。ヤフーとクラウドワークス、大国屋ビジネスコンサルティングが、参加型の商品開発プロジェクト「Product Design Lab(プロダクト・デザイン・ラボ)」を立ち上げました。復興を目指す人たちがモノを販売する百貨店「復興デパートメント」内で開催されています。
第1回は、株式会社アストロ・テックのトートバッグデザイン。
南三陸町で革のバッグを制作する株式会社アストロ・テック。
もともと電子部品工場であった会社は、津波で機材を流されてしまいましたが、震災後にマイクロ単位での仕事をこなす手先の器用さを買われ、今年中にはバッグの全行程を自社で制作できるようになりました。
丁寧な仕事が評判を呼び、現在では多くのブランドが依頼する企業になっています。
ただ、デザイナーがいないことが現在の悩みです。そこで、「オリジナルバッグをみなさんの力を借りて企画やデザイン段階から一緒に作りたい」という佐藤社長の想いが本企画を始めるきっかけとなりました。
募集をクリックすると、クラウドワークスに飛びます。受付はクラウドワークスからになっていますね。illustratorやPhotosShopでのデザインが推奨されています。デザイナーの実績作りにも良さそう。
Yahoo!クラウドソーシングで、応募されたデザインへ投票してもらう仕組みとなっており、見事商品化されたバッグは、復興デパートメントで販売されます。
こちらは、株式会社アストロテックの佐藤社長の動画。苦しみ抜き、立ち上がってきた人の言葉。心に染みます。皆で応援したいですね。
「地域×クラウドソーシング×クラウドファンディング×リアルイベント」
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うん、これはいろいろと応用がききそうな企画です。
今回は「復興」ということで行われていますが、「地域の活性化」という文脈、PRと独自商品の開発・販売という意味で非常にインパクトがありそうです。
具体的には、Product Design Labのような企画を地域の企業とWEB会社と自治体、またはNPOが三位一体となって取り組む。
もちろん、懸念されるのは、募集しているデザインやコンテンツが本当に集まるかどうか?というところがあるでしょう。しかし、ここは地域のデザイナー、クリエイターなどに直接声をかけながら、リアルでも募集をしていくと良いのでしょう。
そして、出来上がった商品はクラウドファンディングで、数十万円程度のプロジェクトを立ち上げ、重ねてPRをしていく。地域特化型クラウドファンディングFAAVOなどとは相性が良いでしょう。
また、この流れを全面に押し出しながら、マスコミの記者に集まってもらえるような、小さくても絵になるリアルイベントを開催する。三重の参加型PRモデルです。
「地域×クラウドソーシング×クラウドファンディング×リアルイベントは、相性が良い」
これが証明される地域のプロジェクトが、今後たくさん立ち上がってくることに期待です。