そもそもどうして、このデザインがすぐ生まれてこなかったのだろう?
ラトビアのStand社が発表したトイレ「TANDEM」。
ご覧いただくと分かるように、男性用トイレの上に蛇口がついていて、手を洗う水で便器を洗ってしまうという仕組み。
水の節約はもちろん、洗面台を置く場所を省くことができ、トイレ内での移動も減ります。鏡は適した場所にかけておけば良いでしょう。
価格は590ドル。いや〜、これはシンプルですが革新的です。こんなアイデア商品が今、世界中に溢れ始めています。
インダストリアルデザイナー教育が急務
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日本にもまだまだインダストリアルデザイナーは少ないです。こちらは横浜市の経済局の記事。
デザイナーの中でも工業デザイナーはもっと少数派です。大雑把な推測ですが、工業デザインで生計を立てているデザイナーは、二万人ぐらいだといわれています。その内訳はだいたい次の通りです。
大企業勤務の工業デザイナー(インハウスデザイナー) 60%
独立系工業デザイナー(フリーランスデザイナー) 30%
行政や学校に勤める工業デザイナー 10%というわけで、中小企業が仕事で付き合えるフリーランスの工業デザイナーは日本国中に6000人くらいしかいません。二万人に一人しかいない計算です。
(中略)
中小企業150万社のうち製造業は66万社です。フリーランスの工業デザイナーは6000人しかいませんから、単純計算で中小製造業110社に1社しか工業デザイナーを雇うことができない計算になります。
日本にもWEBと同じように、工業デザイナーがたくさん生まれてこなければなりません。クラウドソーシング経由で連携が取れるインダストリアルデザイナーが増えれば、モノづくりはもっとスピーディーに民主化することでしょう。
公益社団法人日本インダストリアルデザイナー協会といったところももあるようですが、今後の工業デザイナー教育は急務です。