フライパンを再定義するKickstarterのプロジェクト。新しいデザイン、そして新しい工法でフライパンを作ります。
Finex Cast Iron Skillet: A Beloved Classic Updated
2万5,000ドル(約250万円)の資金調達目標で、現在20万ドル(約2000万円)を超えるお金が集まっています。事前購入すると125ドルで手に入り、一般小売価格は195ドルを予定。
特徴ですが、1つは調理している料理をお皿などに盛りつけやすいように八角形の形をしています。
また、持ち手が自然と手におさまるような快適な大きさ、形になっています。
フライパンの内部はCNC加工されます。結果、焦げ付きがなく、お手入れが簡単に。
このフライパンはファイネックス工法という次世代の製鉄法を使って作られます。
通常、製鉄の際は、鉄鉱石を溶鉱炉に一度に入れて「鉄」を溶かすところから始めます。この方法は、大量に鉄を溶かせるというメリットはあるのですが、一方で環境負担が大きく、経済性も低いというデメリットがありました。
その理由は、鉄鉱石を溶鉱炉に入れる前に、粉状の鉄鉱石を塊として作るからです。しかし、ファイネックス工法は、この工程をなくし自然状態の鉄鉱石をすぐに使えるようにしたわけです。環境的にも経済的にメリットがある、このファイネックス工法工法をフライパンを作る際に利用しています。
再定義されていく商品とカラフルな社会
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今年は、「商品を再定義する」グッズが本当にたくさん生まれました。
【参考】
・Kickstarterで大人気の「シンプルウォレット2.0」から製品の「再定義」について考える
・ハミガキ革命!3Dプリントするオーダーメイド歯ブラシは、6秒で歯をキレイにする
・「場」が再定義される時代へ。カフェが出会いの場となる「Matchmaker Cafe」
これまでは、アイデアレベルでなかなか実現不可能であったものが、新しい資金調達の方法や新しい製造プロセスの導入で一気に花開き出したわけです。
人類が「創造性」を開花させる新しい時期へといよいよ突入してきています。日本では、まだまだこういった動きは少ないように感じるかもしれませんが、来年以降はもっと多種多様な面白い動きが生まれてくるでしょう。
あらゆる意味で、社会はカラフルな時代へと動いていきます。
【Social Design Newsから本が出ました】
ワーク・デザイン これからの働き方の設計図
働き方は無限大。
組織や事業の寿命よりも、人が働く時間のほうがはるかに長くなった現代。
テクノロジーの進化と人々の価値観の変化によって、「働き方」が大きく変わりつつある。
メイカーズ、クラウドソーシング、クラウドファンディング、ソーシャルスタートアップ……「仕事の未来」には、無限の可能性が広がっている。
あなたは、どの働き方を選びますか?
さらなる進化を遂げるテクノロジーと新たな時代の価値観が出会ったことで、
これまで考えられなかった(あり得なかった)ような働き方が可能となった。
今、私たちの目の前には、数限りない働き方が存在する。
私たちは、自らの働き方を自分で選び、実行していかなければならない。
それが、本書の言う「ワーク・デザイン」である。 ――「はじめに」より
本書では、これからの働き方の新構造を次の7つのステージで捉えた内容となっています。
・新しい「働く」の価値観
・消費社会から生産社会への潮流
・ワークプロセスの文明的大転換
・組織形態の変化
・キャリアデザインについて
・タスクデザインについて
・これから必要とされる個別スキル
現在の「働く構造の進化」は、各ステージをバラバラに見ても分かりません。7つの構造全体を体系的に捉えることで、始めて進化の本質が見えてきます。
Amazonの「なか見検索!」で一部内容を読めるようになっていますので、ご興味のある方はこちらからご確認ください。【書籍】ワーク・デザイン これからの働き方の設計図
※ライフハッカー[日本版]で本書を大きく取り上げていただきました。
「いま、新しい働き方『パラレルキャリア』が重要だ、と言える理由」