お見合いって感じでもないし、結婚相談所もな〜…。まちコンは行ってみたけど、結局お金がかかるだけ。そんな声を聞くことがあります。
では、カフェが出会いの場なんかになればどうでしょう?こちらは、ニューヨークにある「Matchmaker Cafe」
お客さんは写真を撮って、プロフィールを登録。その後は、連絡がくるのを待ちます。また、iPadに登録されている人プロフィールを確認し、会ってみたい人がいれば、カフェへ相談することもできます。
相談を受けたカフェ側では、その二人が会うカフェの日を設定します。ちなみに普通のカフェとしても利用できるので、「(お店に)自分たちだけしかいない!?」という恥ずかしさもありません(笑)
Twitterには、自己紹介のための動画なんかもバンバン上がってきています。素晴らしいですね。
こういったコンセプトのカフェは、日本でも大いに可能性があります。
更にIT系のスタートアップが、Matchmaker Cafeのような機能を備えたいと思う飲食店に対して、月額数百円でアプリサービスなどを投入してくると、注目を集めるのでしょう。
ちなみに私は結婚礼賛主義者ではありませんが、より良い出会いが増えることは、その人にとっても、社会にとってもいいことだと思っています。
これからの「場」を再定義する
これまでの経済社会における「場」は「人に消費を促すための場」という定義が一般的でした。つまり「いかにうまく消費させるか?」というコントロールマインドによる、目先のテクニックにばかりに目が行きがちでした。
しかし、これからの「場」におけるそれは「消費の場」という認識を再定義することで、決定的なアイデアが生まれることが多くなるでしょう。そして、場を再定義するための「場のアイデアステージ」がこちらです。
・消費の場
(例)展示する場所・時間や商品、サービスを消費してもらう場所(これまでの発想)
・出会いの場
(例)久しぶりの友人との再開の場。新しい人との出会い(マッチカフェはまさにここ)
・コミュニティー
(例)勉強会を行う・地域の人の誕生パーティーを行う
・生産
(例)新しい製品やサービスを開発する場・コワーキングが可能な場
・働くプラットフォーム
(例)地域の顧客が一緒に働く場
小売り店でも、飲食店でも、何かのサービスを提供するような場にしても、この5つのステージから新しい方向性が見えてきます。
「働くプラットフォーム」の事例では、なんとお店が顧客のボランティアで運営されているロンドンの「The People’s Supermarket」があります。
お客さんが、皆黄色いTシャツを着て、レジを打ったり、調理場で野菜やお肉をさばきます。ではなぜ、このようなことが起こるかというと、月に4時間働くと、スーパーの商品が全て20%引きで購入できるからなんです。
ここで働く顧客のほとんどは、ここ以外のスーパーマーケットで購入することはないでしょう。興味深い事例ですね。
以上となりますが、ご参考になる部分があることを願いつつ…。
【Social Design Newsから本が出ました】
ワーク・デザイン これからの働き方の設計図
働き方は無限大。
組織や事業の寿命よりも、人が働く時間のほうがはるかに長くなった現代。
テクノロジーの進化と人々の価値観の変化によって、「働き方」が大きく変わりつつある。
メイカーズ、クラウドソーシング、クラウドファンディング、ソーシャルスタートアップ……「仕事の未来」には、無限の可能性が広がっている。
あなたは、どの働き方を選びますか?
さらなる進化を遂げるテクノロジーと新たな時代の価値観が出会ったことで、
これまで考えられなかった(あり得なかった)ような働き方が可能となった。
今、私たちの目の前には、数限りない働き方が存在する。
私たちは、自らの働き方を自分で選び、実行していかなければならない。
それが、本書の言う「ワーク・デザイン」である。 ――「はじめに」より
※Amazonの「なか見検索!」で一部内容を読めるようになりました。