こういったところが頑張ると、ファーストフード業界にも変化が起こりそうですが。
米国発の「Clover Food Lab’s」は、肉を使わないベジタブル系のファーストフード店。使う野菜は、ローカルかつオーガニックです。
環境配慮はもちろん、味に徹底的にこだわっているところが特徴。メニューは常に顧客の声を聞きながら、毎月80%がリニューアルされていくとのこと。
通常、このような野菜オンリーのメニューは、往々にして美味しくない…という落ちがつきますが、それを乗り越えるためにあらゆる工夫と努力を積み重ねています。
例えば、毎週火曜日はお客さんも一緒になって、新商品の試食会を各お店で開催します。また、レジなど顧客対応をするスタッフは顧客の反応をチェックし、その情報をデータベースに同期・蓄積していきます。更に、TwitterやFacebookなどで投稿されていく顧客の声も収集しながら、それらの声はメニューに反映され、まさにWEBサイトが常時アップデートされていくように、メニューがアップデートされていくわけです。
こちらはヒヨコ豆のハンバーガー。ちなみに顧客の中で、ベジタリアンは10%程度とのこと。それだけ、誰が食べても美味しい野菜メニューということですね。
http://veggiewala.com/clover-food-lab-harvard-square/cloverfoodlab_0001/
こちらは揚げたビーツとラズベリーのハンバーガー。美味しそう、一度食べてみたい。
日々忙しく外食の多い人が、野菜を積極的に食べていくことは、現実的にかなり難しいです。しかし、こういったベジタブルファーストフードが力をつけていけば、外食環境にも変化が生まれてきそう。
Clover Food Lab’s、これからも注目しておきたい会社です。
肉料理にも負けない、おいしい野菜料理が登場する時
PHOTO: Fresh salad with tomatoes from Shutterstock
7、8年ほど前でしょうか。都内に一斉にマクロビオティック系、ベジタリアン系のお店ができました。
あるお店の店長と話していた時、「私たちの目標は、和食や中華、イタリアンなどと一緒に、今回はマクロにする?と外食の選択肢に入ることが夢です」と語っておられたのが印象的でした。
しかし、2、3年もすると、そのブームは一気に過ぎ去り、都内のマクロ系のお店は、あっという間になくなっていきました。やはり、健康に対して、味や価格、店舗コスト等を天秤にかけた時、それを継続的に釣り合わせることは至難の技でした。
しかし、今は、その当時と環境は変わりつつあります。もちろん、飲食店経営という側面で見れば、どんなカテゴリーにおいても経営は楽ではありません。が、ビッグデータ時代の背景を活かした新たな経営法が、外食業界にも変化を生んでいきそうな予感。
この追い風を受けながら、美味しいベジタブル料理が、多数生まれることに期待していきたいところです。
【参考】
・IBMの人工知能ワトソンが美味しいレシピを考案。料理に広がるボットソーシングの潮流