香りが私たちの人生に与える影響は少なくなく、それらは現代において科学的に証明され、その力を利用した事業は広がりを見せている。
ご紹介する「The Aromator」は、自宅でエッセンシャルオイルを生成することができるデバイスだ。
お好みのハーブと水を入れて、ボタンを押すだけ。10分もかからずに、エッセンシャルオイルが完成する。
ビジネスとしては、まさにコーヒーメーカーを販売する事業と同様のモデルを考えているようだ。
お風呂やマッサージ、スキンケア、ハウスキーピングなどに幅広く利用されるエッセンシャルオイル。消費者が個人で作ることはもちろん、様々な事業者が、オンリーワンのエッセンシャルオイルを開発していけることを思うと、その広がりに大きな可能性を感じる。
広がる”作りたて”の大潮流
PHOTO: Pizza baking close up in the oven from Shutterstock
昨年登場した、セブンイレブンの引き立て、入れたてのコーヒーの美味しさに、驚いた人は多い。
今、大量生産して、流通・販売する既存のモデルは、大きな過渡期を迎えている。その象徴的な事例は、3Dプリンタだが、それだけではなく、あらゆる製造デバイスが、小型化していく中で、業界によっては、事業モデル全体を再構築していく必要も出てきている。
その潮流の1つが、原料だけを運び、現場で出来立てを作るというものだ。これまでは大きな調理器具がなければできなかったものが、高機能になり、サイズも小さくなる中で、どこでも出来立てを作ることができるようになる。
セブンコーヒーもまさにそうだが、今回ご紹介したThe Aromatorも同じである。
結果的に起こることは、流通革命ではなく、これまでにない新たな価値が提供できるという意味において、ビジネスモデル革命までも引き起こす。そして、それを牽引するのは、決して大企業だけではないことを強調しておきたい。