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「Line占い」に、「Lineクーポン」、そして「Lineコイン(仮想通貨)」、
ついに発表されましたね。
Lineクーポンを触ってみると、ホットペッパーグルメとの提携で
UI、スピード、使い勝手はとてもよい感じでした。
Lineコインは、100コイン170円で販売されます。スタンプをはじめ
これから更に導入されていくであろうサービスの流通通貨のインフラを
整えたという意味で、大きなトピックですね。
以前、Facebookが銀行と提携し、貨幣流通インフラを 作ろうとしている
という記事を書きましたが、Lineはリアルの人間関係をゲーム化し、「広告
以外」のマネタイズをスピーディーに行っていっているところはとても
興味深いです。
Lineスタンプでは、つい先日発表された「ドラゴンクエスト(ドラクエ)10 目覚めし
五つの種族 オンライン」に登場するモンスターのスタンプが、配信開始1週間で、
約400万回もダウンロードされたそうです。
そしてスタンプの送信回数は1週間で約2900万回!多い日には1日で660万回以上
使われているということです。恐るべしですね…。日本人のコミュニケーションが、
西洋的「言語」から、得意の「イメージ」「雰囲気」に回帰した瞬間と言っても
いいかもしれません(笑)
Facebook、mixiはじめSNSのマネタイズに関しては、ご存知の通り基本
「広告」モデルでしたが、スタンプを筆頭にそれを逸脱したラインの戦略には、
ネット関連企業のみならず多くの企業のヒントが眠っていると思います。
経済競争時代のマネタイズの限界
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先日、Facebookがスロットやビンゴのギャンブルサービスを開始し、波紋を呼びました。
上場し、マネタイズを焦っていることはわかりますが、やはり経済競争時代の
限界を感じます。
それは、短期的収益を考えれば考えるほど「価値」また「美しさ」を破壊してしまう
という限界です。
私たち人類の今の課題は、「低次な欲求」や「暗い衝動」を源泉とした「欲望経済」
を、「自己実現」や「人類共生」の欲求を源泉とした「奉仕経済」へと進化させる
ことです。
「それは、ビジネスの役目ではない!」という方もいらっしゃるかもしれませんが、
これはもはや、全ての分野、業界で考えていかなければならない全人類的課題
です。それを無視しては、遠くない将来、私たちは滅亡と破滅の方向へ
向かわざるおえないと、皆もう十分知っているはずです。
投資家から、短期的な売上げを押しつけされれば、「低次な欲求」や「暗い衝動」
を刺激し続ける傾向が強まります。それが残念ながら、この現代資本主義に
おける欲望経済の基本構造であり、マネタイズの基本となっています。
しかし、このような欲望をひたすらに刺激するということに美しさを感じない
人達は、特に若手を中心に増えています。
独特のLineのマネタイズはこれからも注目ですが、この人類の悪循環を断ち切るような、
日本発の理想的なマネタイズを期待したい、そう強く感じています。