おおお〜これは新しい空き店舗革命につながるか?これからの日本にとっても興味深い事例です。
ニューヨークのローワーイーストサイドには、空き店舗が200あります。この空き店舗を、ある時はバーに、ある時はカフェに、ある時はアート展示に、ある時はシアタールームに、ある時は料理教室に、ある時はメイカースペースに簡単に模様替えをし、利用するサービス「miLES」。
Kickstarterにて、資金調達をしており32,000ドルを達成。まずは、一週間ごとに、空き店舗を様々な用途に利用するプロジェクトを行います。
Made in the Lower East Side: miLES Storefront Transformer
なぜそんなに簡単に、空き店舗を模様替えできてしまうかというと、その肝は、こちらの「Cube」です。ステージにもなれば、ディスプレイにもなり、シートにもなれば、テーブル、スクリーンにもなるという道具。
プロトタイプ写真はこちら。木でできており、それぞれにキャスターが付いていて、持ち運びしやすくなっています。
それをこんなイメージで使っていきます。なるほど…。
大きく広がりを見せた空き部屋シェアサイトAirbnbの「空き店舗バージョン」と言ってもいいサービス。今後広がっていくか?注目です。
空き店舗に関するブレークスルーを求めて
地方に行くと、駅前の空き店舗が本当に目立ちますね。今後、いったいどうなってしまうのだろう?という不安な気持ちを持つ方も多いでしょう。
日本で言うと、プロモーションや販売等に使う貸しスペースを探している人と、空いているスペースを少しでも利用してもらいお金を生み出したい方をマッチングサイト「軒先.com」なども徐々に広がりを見せています。
ただ、今回ご紹介したmiLESが違うところは、「Cube」という道具を使って、瞬時に空き店舗を自身の目的に合わせたスペースに変えてしまえるところ。
一方、Cubeという道具を置くという点から、ある程度貸し先が定期的に入ってくるような場所でないとスペースを作れないというデメリットもありそうです。つまり、このモデルは、中堅都市以上の場所に適しているのでしょう。
もっと人口が少ないところであれば、地域の多目的な公民館等で事足りてしまうことも多いでしょうからね。
これからもオンライン上で行える仕事はどんどん増えて行きます。しかし、実際に人が集まって作業しなければならないことも当然ながら存在し続けます。また、インターネットが高度に普及すればするほど、リアルに接することへの価値が、ある部分に関して高まることは事実です。
空き店舗に関してのブレークスルーが必要な今、様々なサービスがチャレンジされていくことに期待です。
【Social Design Newsから本が出ました】
ワーク・デザイン これからの働き方の設計図
働き方は無限大。
組織や事業の寿命よりも、人が働く時間のほうがはるかに長くなった現代。
テクノロジーの進化と人々の価値観の変化によって、「働き方」が大きく変わりつつある。
メイカーズ、クラウドソーシング、クラウドファンディング、ソーシャルスタートアップ……「仕事の未来」には、無限の可能性が広がっている。
あなたは、どの働き方を選びますか?
さらなる進化を遂げるテクノロジーと新たな時代の価値観が出会ったことで、
これまで考えられなかった(あり得なかった)ような働き方が可能となった。
今、私たちの目の前には、数限りない働き方が存在する。
私たちは、自らの働き方を自分で選び、実行していかなければならない。
それが、本書の言う「ワーク・デザイン」である。 ――「はじめに」より
本書では、これからの働き方の新構造を次の7つのステージで捉えた内容となっています。
・新しい「働く」の価値観
・消費社会から生産社会への潮流
・ワークプロセスの文明的大転換
・組織形態の変化
・キャリアデザインについて
・タスクデザインについて
・これから必要とされる個別スキル
現在の「働く構造の進化」は、各ステージをバラバラに見ても分かりません。7つの構造全体を体系的に捉えることで、始めて進化の本質が見えてきます。
Amazonの「なか見検索!」で一部内容を読めるようになっていますので、ご興味のある方はこちらからご確認ください。【書籍】ワーク・デザイン これからの働き方の設計図
※ライフハッカー[日本版]で本書を大きく取り上げていただきました。
「いま、新しい働き方『パラレルキャリア』が重要だ、と言える理由」