21世紀の素材「グラフェン」まわりが熱くなってきています。
グラフェンは炭素でできた「最強の素材」と言われ、強度、軽量性、柔軟性、導電性において圧倒的に優れた万能素材です。
電子ペーパーから人工網膜、超高速インターネット接続、コンピュータやテレビのディスプレイなどなど応用は幅広く考えられています。上の動画は、3M社のコンセプト動画。グラフェンが近未来、どのように利用されるのか?のイメージ予測です。
透明で柔らかく、鋼の200倍の強度を持つ、21世紀のSF社会のインフラ素材「グラフェン」。
こちらが20世紀一斉を風靡した「プラスチック」のように世界中で使われるようになるのかどうか?
ちなみに、プラスチックが最初に発明されたのは100年前、セルロイドからでした。しかし、燃えやすいなどの欠点もあり、一般普及にまでは至らず。その後、1907年に完璧な人口合成樹脂ベークライトが発明され、電話やラジオの絶縁体として使われるようになりました。
特許が切れ、1920年代からはカラフルなベークライトが登場し、日用品に利用されはじめ大きく普及。日本においては、戦後1949年に塩化ビニールの生産から普及を初め、化学工業の進展で1958年移行に一般に普及をしました。
グラフェンも今後いろいろな道のりをたどるのでしょうが、プラスチックのように、世界を変えるのか?注目です。
着々と開発が進む3Dプリントの素材
3Dプリンタ業界の雄「Shapeways」では、アルミ、セラミック、プラスチック、多色の強化プラスチック、ポリマー、フルカラー石膏などなど、多種類の3Dプリンタ素材が揃っています。
そして、今回発表されたのは「青銅素材(ブロンズ素材)」。
3D Printing Enters the Bronze Age at Shapeways
時間が立つごとに風合いの変わる青銅ですので、アンティーク系商品やアクセサリーなどに利用されていきそうです。
今年2013年4月にGoogleやSkypeに投資していた著名な投資家・アンドリーセン·ホロウィッツなどから、300万ドルの資金調達をしました。この目的の1つは、素材開発でしたが、着々と進んでいるようですね。
現時点では、3Dプリンタ素材はABS樹脂、PLA樹脂というプラスチック素材がほとんどなわけですが、いずれは、今回ご紹介したグラフェンのような素材も入ってきて、プラスチック素材と拮抗する日がくるのでしょうか。
人類の生活は、「素材」によって大きく変化をしてきました。地味だけれども重要な素材に関する情報。グラフェン含めしっかりアンテナを張っていきたいところです。
【Social Design Newsから本が出ました】
ワーク・デザイン これからの働き方の設計図
働き方は無限大。
組織や事業の寿命よりも、人が働く時間のほうがはるかに長くなった現代。
テクノロジーの進化と人々の価値観の変化によって、「働き方」が大きく変わりつつある。
メイカーズ、クラウドソーシング、クラウドファンディング、ソーシャルスタートアップ……「仕事の未来」には、無限の可能性が広がっている。
あなたは、どの働き方を選びますか?
さらなる進化を遂げるテクノロジーと新たな時代の価値観が出会ったことで、
これまで考えられなかった(あり得なかった)ような働き方が可能となった。
今、私たちの目の前には、数限りない働き方が存在する。
私たちは、自らの働き方を自分で選び、実行していかなければならない。
それが、本書の言う「ワーク・デザイン」である。 ――「はじめに」より
本書では、これからの働き方の新構造を次の7つのステージで捉えた内容となっています。
・新しい「働く」の価値観
・消費社会から生産社会への潮流
・ワークプロセスの文明的大転換
・組織形態の変化
・キャリアデザインについて
・タスクデザインについて
・これから必要とされる個別スキル
現在の「働く構造の進化」は、各ステージをバラバラに見ても分かりません。7つの構造全体を体系的に捉えることで、始めて進化の本質が見えてきます。
Amazonの「なか見検索!」で一部内容を読めるようになっていますので、ご興味のある方はこちらからご確認ください。【書籍】ワーク・デザイン これからの働き方の設計図
※ライフハッカー[日本版]で本書を大きく取り上げていただきました。
「いま、新しい働き方『パラレルキャリア』が重要だ、と言える理由」