21世紀のハンドメイドマーケットは、”パラレルキャリア事例の宝庫”となります。
世界最大のハンドメイドマーケットプレイスEtsyにいる4人に1人はフルタイム労働者のようです。つまり、自身の作品、製品をパラレルキャリアで販売している人がなんと20万人以上もいるということ!
今回は、人生の様々な計画を立てるためのツールキットを販売する「Palmer’s Planners」のキンバーリー・パーマー氏が、生活、育児、本業を行う中で、Etsyのショップをどのようにバランスよく運営しているかという記事について。
How to Balance Your Etsy Shop With Your Day Job
ポイントには、大きく次の点が上げられていました。
1、スケジュールを徹底的に整理する
→台所のカレンダーではなく、Googleカレンダーで家族、自分、同僚のスケジュールを管理、調整する。
2、”いいえ”と丁寧に断ることを恐れない
→これをやることはどれくらい重要か?ということを常に問いかけ、やるべきことに集中する環境を作る
3、家族の助けを得る
→家族としっかりとコミュニケーションを取り、家事の分担、割り振りやそのための理解を勝ち得ていく
4、外出先で細かく作業
→子供たちが昼寝や就寝時間中、通勤時、ランチやコーヒーブレイク中、郵便局で並んでいる時など、空き時間を効率的に使うことを意識する。
5、ウィン-ウィンの関係性を作る
→自身がパラレルで行う仕事が、本業にも生きてくるようにする。つまり、やる仕事はそれぞれにうまく良い影響を与えるように常に考えながら仕事をする
「パラレルキャリアライフをどのように構築していくか?」というワーク・デザインに関する情報の需要が、これから益々大きくなっていきそうです。
年収150万円で豊かな生活ができる社会へ
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年収300万円時代はあっと言う間に訪れ、2020年以降年収150万円時代へといよいよ突入していく可能性があります。
例えば1/27には、NHKのクローズアップ現代で「あしたが見えない ~深刻化する若年女性の貧困~」の特集が放映されるようで、この問題は現在においても大きな課題です。
今後も中長期的に日本人の給料は下がっていき、貨幣経済圏も世界的に2010年代後半には縮小傾向を見せ始める可能性が高いわけですが、新しい生活圏で新しいワーク・デザインを行い、年収150万円くらいで、これまでの年収500万円と同じように豊かな生活をしていける可能性があります。
それは当然、共有、オープン、コラボレーション、デジタルファブリケーション、パラレルキャリア、バーチャルマネー、評価経済などの新しい時代のキーワードを絡めながらのことです。
少なくとも空き部屋シェアサイトAirBnBの急激な発展、カーシェアリング、ライドシェアリングなどを含めた共有経済の拡大は、2013年時点でも目を見張るものがありました。
そして、単一の仕事を持つ年収300万円の人が、年収150万円で新しいシステムを取り入れながら豊かにパラレルキャリアライフを楽しむ人達をうらやむ。そんな構図さえあちこちで見えてくる可能性があります。
また少なくとも、子供の教育費に頭を悩ます必要のない若者は、この可能性について直感的に感じていて、そのための手を打ち始める人も増えています。
いずれにしてもこの10年で、社会は劇的な進化を遂げていくでしょう。
【Social Design Newsから本が出ました】
働き方は無限大。
組織や事業の寿命よりも、人が働く時間のほうがはるかに長くなった現代。
テクノロジーの進化と人々の価値観の変化によって、「働き方」が大きく変わりつつある。
メイカーズ、クラウドソーシング、クラウドファンディング、ソーシャルスタートアップ……「仕事の未来」には、無限の可能性が広がっている。
あなたは、どの働き方を選びますか?
さらなる進化を遂げるテクノロジーと新たな時代の価値観が出会ったことで、
これまで考えられなかった(あり得なかった)ような働き方が可能となった。
今、私たちの目の前には、数限りない働き方が存在する。
私たちは、自らの働き方を自分で選び、実行していかなければならない。
それが、本書の言う「ワーク・デザイン」である。 ――「はじめに」より
本書では、これからの働き方の新構造を次の7つのステージで捉えた内容となっています。
・新しい「働く」の価値観
・消費社会から生産社会への潮流
・ワークプロセスの文明的大転換
・組織形態の変化
・キャリアデザインについて
・タスクデザインについて
・これから必要とされる個別スキル
現在の「働く構造の進化」は、各ステージをバラバラに見ても分かりません。7つの構造全体を体系的に捉えることで、始めて進化の本質が見えてきます。
Amazonの「なか見検索!」で一部内容を読めるようになっていますので、ご興味のある方はこちらからご確認ください。【書籍】ワーク・デザイン これからの働き方の設計図
※ライフハッカー[日本版]で本書を大きく取り上げていただきました。
「いま、新しい働き方『パラレルキャリア』が重要だ、と言える理由」