自動車製造における3Dプリンタの活用は、今世界中で始まっていますが、そのトレンドの大本命がLocal Motorsです。Local Motorsはクルマ製造を民主化するために動く自動車メーカー。
先日そのLocal Motorsとオークリッジ国立研究所とが組み、世界初の完全に3Dプリンタによって作られた自動車を開発するという報道がなされました。
自動車開発及び製造、そしてハードウェア製品の開発と製造のパラダイムシフトを起こすことを目標にしています。
更には、デスクトップ3Dプリンタ大手MakerbotのCEOであるBre Pettis氏がLocal Motorsの役員会に参加していることも発表されました。
Local Motors Welcomes Bre Pettis, CEO of MakerBot, to Board of Directors
Makerbotは以前にも3Dデータとそのエンジニアが集まるオープンプラットフォームGrabCADと組んで、未来のクルマをデザインするアワードを開催しています。3Dプリンタによって製造される未来の自動車の可能性について考えて続けてきたのでしょう。
【参考】
・2040年の車のカタチ!MakerBot × GrabCADで行ったデザインアワードTOP5をご紹介
そしてLocal Motorsは、全ての部品を3Dプリンタで作ったクルマを今年末までに発表するとしています。自動車製造の民主化は、着実に進んでいきます。
無数に生まれる自動車会社
こちらは3Dプリントされた多数の部品を使う2人乗りの3輪自動車Urbee 2。
【参考】
・3Dプリンタで作られる自動車「Urbee 2」は学生も乗れる経済車になる!?
現在まだ開発中ですが、3Dプリンタ技術の発展、そして電気自動車が普及していく中で、世界中に無数の自動車メーカーが誕生していくことでしょう。
ちなみに日本の完成車メーカーは、トヨタ、ホンダ、日産など14社。そして、機能部品やユニットを納める一次部品企業が約800社、単一部品や金型鋳鍛造品を一次部品企業に供給している二次部品企業が約4,000社、金属及び樹脂部品を二次部品企業に納める三次部品企業が約20,000社あると言われています。
そして、自動車関連の従業員数は日本の全就業人口の8.7%。なんと製造業人口の約50%を占める計算です。
ここからも、この3Dプリント技術の普及における自動車産業再編の動きが、日本にとっていかに大きいことか分かるでしょう。
自動車の製造法が進化し、無数の自動車メーカーが世界中に誕生する時代。日本の自動車産業の舵取りにおいても、重要なポイントが迫りつつあります。