スマホから安くハイヤーを配車できるUberの日本上陸は、日本において新たなビジネスモデルの潮流が始まる”鐘の音”でありました。
そして、もし「Lyft」が上陸する日が来たとしたら、それは新たな社会システムの夜明けと評されることでしょう。
Lyftは、米国で急発展しているライドシェアサービス。スマホアプリで、簡単に相乗り車をマッチングしてくれます。
昨年はサンフランシスコのみで運営されていたのが、今年になって急拡大。タクシー会社とのトラブルを巻き起こしながらも、現時点で60都市にまで広がっています。
利用にあたって価格が安いことはもちろん、マッチングにかかる時間が数分と素早いところも良い点。また気になる安全性ですが、Facebook認証を利用することで、その人の身元と素顔が最初から分かるようになっています。
また、レビューが有効に機能していて、降車後はドライバーと乗客がお互いを評価しあいます。
ちょっと気になるのは、Lyftで利用される車には、分かりやすいように”ピンクのひげ”がついているところ。日本では目立ちすぎのような気もするので、せめて”ピンクのひげの小さな旗”くらいに落ち着けて欲しいところですが(笑)
ちなみにドライバーとして、登録するのはそんなに簡単ではありません。免許証やクルマの写真、また社会保障番号やクレジット情報を送り、犯罪歴などなども見られます。そして、面接とネット上で研修まであります。
しかし、晴れてドライバーとして登録されると時給で約3,500円ほど稼げてしまうこともあるようです。ちなみにLyftは乗車客からドライバーに支払われる金額の20%を手数料として取ります。
これって、自家用車でタクシー行為を行う「白タク行為」で犯罪なのでは?と思われがちですが、1つは”寄付”という形でドライバーに支払う仕組みとなっており、これがなんとも妙。
日本においても既に「のってこ!」というライドシェアサービスがあり、ひそかに運営されていますが、スマホ対応されているわけではなく、広がりは限定的。
Lyftが日本に上陸する日が来るとすると、社会的に大きなインパクトを広げることでしょう。
打倒Uber!Lyft Plusをリリース
LyftがUberの領域にも進出を始めています。Lyftはなんと「Lyft Plus」という配車サービスを開始しました、
通常のLyftを利用するよりは当然費用がかかりますが、Uberより約20%ほど安い価格でSUVのプレミアムな車を配車してくれます。
売上げ的にはUberの規模が圧倒的に大きいですが、成長率では、圧倒的にLyft。タクシーを利用する一般客への広がりを見込めるLyftですから、現時点でも一歩抜けているのは、実はLyftの方なのでしょう。
もちろんLyftは、配達サービスの開始なんかも検討していることでしょうし、両社の今後の激突は、共有経済における事業モデルに、様々な示唆を与えてくれることでしょう。
そして、それぞれの次世代ビジネスモデルがジグソーパズルのワンピースとなっており、その組み合わせが、次に進む社会のビジョンを明確に示してくれています。