マーケティングを行う際に、最低限必要な肝となるデータを算出したい。そんなことを実現してくれるシンプルなツール。
こちらはWEB上のドキュメントサービス「Qwilr」が提供している無料の広告費計算ツールです。聞かれている質問に単純に数字を打ち込んでいくだけ。
まずは、ひと月辺りに顧客が支払ってくれる収益8ドル(約800円・仮)を打ち込み、更に月の解約率15%(仮)と入れました。すると、顧客の生涯価値は約53.3ドル(約5,330円)と算出。
続いて、顧客獲得コストの算出します。1年で元を取ると考えて、顧客の生涯価値の最大3分の1までコストをかけるとします。結果、一人当たりかけられる顧客獲得コストは17.6ドル(約1,760円)と算出。
また、Facebookのサインアップやメルアドでログインしてくれる人の中で、有料のサービスを使い始めてくれる人の数が10%とすると、1人のサインアップにかけられる費用は、1,76ドル(約176円)と計算されます。
更に、最初にWEBサイトに訪れた人が、Facebookのサインアップやメルアドを残してくれる割合を12%とすると、ワンクリック辺りかけられる広告コストは約0.21ドル(約21円)までとなります。お金を支払ってくれる顧客を獲得するには83人の訪問が必要です。
また、インプレッション広告のコストも算出できます。CTR、つまり、クリック数÷インプレッション(広告が表示された数)を1%と計算すると、表示回数1000回辺り2.12ドル(約212円)のコストまでかけられることになります。
この辺りの数字は、どんなサービスを展開するにせよ、グロースハックを行う際にも抑えておきたいところ。シンプルでいいですね、これ。
顧客の生涯価値と獲得コストを把握し続ける
PHOTO: Advertising word concept from Shutterstock
広告ありきで進める事業は難しい…。これは、多くのビジネスマンの常識となりつつあります。
サービス自体が魅力を持っているかが大前提であり、このサービスの練り込みにコストをかけながら、時に柔軟にピボットをして作り込んでいく商品そのものが何よりも大切。
「どうやるか」よりも「何をやるか」をブラッシュアップし続けなければなりません。
それをやりながら、次に広告の可能性を模索する。その際は、常に顧客の生涯価値や獲得コストを把握し続ける必要があります。どこのラインまで、広告費をもっていけるのか、その緻密な計算が大切です。それでこそ、大胆な行動も行えるようになります。
そのためには、面倒くさくなく、シンプルに素早く肝の数字を導き出してくれるツールが必要。今後もこういったツールは様々登場し、重宝されていきそうです。