不動産をもっとシンプルに、もっと手軽に探せるようになりたいという要望は少なくない。人生における重要な選択肢であるが故に、妥協をしたくはないが、そのための精緻なサポートはまだまだ不足していると言ってもいい。その現状課題へのアプローチが今、世界中で行われ始めている。
「Realy」は、モバイルファースト、つまりモバイルで全てを完結させるための不動産アプリだ。
買う、借りる、また、代理店を探すことができる。次のように、希望の地域を検索すると、一覧性をもって、不動産情報が表示される。
価格帯や部屋の状況も、シンプルなユーザーインターフェイスで確認することができる。
仲介人を探す場合でも、それぞれのプロフィールや、過去の経歴などを見ることができ、メールや電話ですぐに連絡を取ることが可能だ。
そして、極めつけは、現在開発中のGoogle Glass用のアプリ。歩いていて、この地域に住んでみたいな、と感じるような場所があったら、すぐにRealyで近所の物件を検索する。そして、すぐさま見学予約をして、物件の中を見せてもらう。その間、約20分。一杯のコーヒーを飲む程度の時間で、気になる不動産を見つけ、見学までできるような未来は決して遠くないだろう。
シンクロニシティをデザインするサービス
PHOTO: Terraced rice fields from Shutterstock
無限の情報が溢れる中で、私たちは日々、無限の分岐点に出会っている。PCやスマホを見ていても、その無限の分岐点の中で、私たちは、人類史上最大の決断ポイントを経験しながら生きている。
結果、その選択を戸惑う瞬間も無数にあり、これだけ情報が溢れていても、夕食を選ぶことも、週末の家族サービスで出かける場所を探すのも、まだまだ一定の労力を伴う。
もちろん、頭を悩ますことそのものが楽しいのだ、という意見もあるが、それにも限度があるのは事実だ。無限の分岐点は、私たちの有限の人生の時間を奪う力も持っている。
結果、これから、このコストを削減するための新たなサービスが拡大する。明確に言えば、レコメンドが溢れる世界からホスピタリティが溢れる世界への変容だ。
それはあたかも、自分が生きている文脈の中から、”出会うべき運命”と感じられるような取り繕いをしている。言ってみれば、それはシンクロニシティであり、シンクロニシティとは別名、”時間短縮”とも言えるのである。
シンクロニシティをデザインするような、高度なディレクションが、今後テクノロジーの進化の道筋の中にある。私たちは、このような世界観の中で、新たなサービスを模索する。