地産地消の新たな流れは、確実に社会に広がっていく。
リリース間近の「Ufficient」は、地元の企業での消費を促すことと、オンラインショッピングモールで、商品を比較する良さを足しあわせた新たなアプリだ。
例えば、自宅のエアコンが壊れたとする。そのエアコンの写真と症状を記述して、送信。すると、近所の何社かの修理業者が、それに対して見積もりやアドバイスを送ってくれる。
送られてきた情報から、他社比較や、値下げ交渉も行える。写真、テキスト、音声、ビデオ、対応方法は様々だ。
今後は、欲しい商品と一緒に、地元企業が検索される。また、その商品がネットでいくらで売られている、という情報とともに、瞬時に店側とコミュニケーションが取れるという流れが生まれてくる可能性がある。
新たな地産地消は、情報革命を確実に包含していく。
地域が迎える新たな段階
PHOTO: trip on mountain locality from Shutterstock
人は、出身地を想う。どんなに苦しい、切ない思い出が積み重なっている土地だとしても、時が生み出す、その精神の強靭さと繊細さとともに、地元への思いは強まっていくものではないだろうか。
出身地、地元がよくなっていくことは、いつも心の奥深くにある、私たちの願いだ。
しかし、人口減少、過疎化というキーワードが並ぶ中で、その思いは空を切ることも多い。そして、どうしようもない、その現実は、私たちの思考を無関心へと追い込もうとする。
しかし、人間は、それに抗い、気付いたら地元を想う。その想いは、私たちの時代性の中で光りを見いだし、そこには新たな段階が出現する。
インターネット vs リアル、グローバル vs ローカルという構図は、変化する。お互いはぶつかりあいながらも、相互浸透し、やがて止揚する。新たなハイブリッド型の社会は、決して地域に厳しい社会ではないと信じている。