激動の時代を生きた先輩方の言葉が、これほど身にしみる
時代はないですね。
例えば、今就職する人の70%の人が生涯、平社員のままです。
そして、起業したとしても、1年以内に倒産する率は60%、
5年以内では80%、10年となると95%。
10年後には100社中5社しか残らず、黒字を出せる
のはわずか2社というのが、今の状況です。
上記の状況は年々悪化するばかりです。
また、私たちが学生時代一生懸命勉強した世界で
最も著名な経営学者であり「競争の戦略」
「競争優位の戦略」という世界的ベストセラーを
書いた、ハーバード大学の経営学者・マイケル・ポーター
氏も転向を余儀なくされました。
「企業の利益と公共の利益はトレードオフ(二律
背反の状態)にあるから、企業が失敗した場合、
市場が失敗した場合の尻拭いは国家が行うべき」
という哲学から、
「企業経営は、公共の利益増進と一体化しなければ
ならず、経済的価値と社会的価値を共に創造
することこそ、企業のあるべき姿である」
という哲学への転向です。
まさに「ソーシャル・ビジネス」的な哲学への転向ですね。
今、日本は子どものうち7人に1人が貧困状況にあります…。
また、この未曾有に拡大した金融経済空間を誰も止める
ことはできず、今後20年間に金融危機が5回は起こるとも
予測されています。つまり世界中の資産家といえども、
うかうかしていられない状況なのです。
上記のような様々な意味合いからも、現代の資本主義
における「株式会社」というコンセプトが衰退、終焉
することはよく分かると思います。
こういう時代は、新たな時代を作ってきた志高き先輩方
の言葉が本当に身にしみます。
例えば、西郷隆盛氏の名言。
「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は始末に困るものなり、
この始末に困る人ならでは、艱難を共にして国家の大業は成し得られぬなり。」
(命もいらぬ、名もいらぬ、官位もいらぬ、金もいらぬというような人は
処理に困るものである。しかし、このような手に負えない大馬鹿者でなけ
れば困難を一緒に分かち合い、国家の大きな仕事を大成することはできない。)
また、人間は常に8つの風に吹かれているといいます。
利(意にかなうこと)、衰(意に反すること)
毀(陰でそしられること)、誉(陰でほめられること)
称(目の前でほめられること)、譏(目のまえでそしられること)
苦(心身を悩ます事)、楽(心身を喜ばすこと)
誹謗中傷されて、辱められてしぼんでしまう
『志』はただの『願望』に過ぎません。
『志』を褒め称えられて舞い上がるようであれば、
志は自身の信念まで、まだまだ消化されていない
ことを意味します。
本物の『志』は、傷つけられても、称えられても
動じず、さらにさらに強く立つものです。
いつもこういったことを心に止めて、「志」を持って
精進していきたいものです。