Google Glassの発売が近づいています。最新の情報では、2013年後半に開発者向けに1500ドル未満で発売予定とのこと。一般コンシューマー向けは来年2014年になりそうです。Google Glassの試作品も3Dプリンタを使って作られているようですね。
今、スマホでできるようなことはGoogle Glassでほぼできてしまいそうです。ハンズフリーでスマホが常に目元で操作できるという状況は、実際使うとかなりの衝撃でしょう。未来の人類はこれを「人間の脳がコンピュータと直接つながった最初の瞬間」と評するのかもしれません。
また先日、Google Glassはヘッドホン的なものは使わず、骨伝導技術を使って情報を耳に直接入れる方法をとること発表しました。よって、周りの音を遮ることはなく音が聴けるということですね。
う〜ん、これを人類が使いはじめたら、スマホ同様もう後には戻れなさそうな予感です。アルビン・トフラーの言う”引き返せない楔”となる可能性を感じます。
いずれにせよ”3Dプリンタ”と、この”Google Glass(スマートメガネ)”は2010年代最大のコンシューマー製品となります。これからも要注目ですね。
ホモ・サピエンスからホモ・パックスへ
Sight from Sight Systems on Vimeo.
以前も少しご紹介しましたが、上の動画は、イスラエルのベツァルエル美術デザイン学院の生徒であるダニエル・ラゾさんとイラン・メイラズさんの卒業作品。タイトルは「Is this the future of Project Glass?」(これはグーグルグラスの未来?)。
ARコンタクトレンズ?の『Sight』で料理をゲームにしてしまったり、なにもない壁をスクリーンとし、テレビを見て、服装を選ぶ。食事の注文から支払いまでを済ませてしまいます。
さらにこの主人公は、Google Glassの「デートアプリ」を使って、デートのアドバイスをもらいながら会話が進めていきます。相手の表情や心拍数を元にアドバイスがどんどん表示されていくアプリのイメージですね。
しかし、最後はそのデートアプリの事がバレてしまってフラれてしまうという流れになっています。
このようなアプリは当然のことながら、現実に多く発表されていくことでしょう。当然ながら悪用しようと思ったら、いくらでもできてしまいます。
こんな時代ですが、生物学者の長沼毅氏が「ホモ・パックス」という面白い方向性を示しています。人類は、ホモ・サピエンスからホモ・パックスへと進化をしていかなければならないと主張しています。
パックスとは「平和」という意味で、生物学的に言えば「協調的遺伝子群に、突然変異が生じ利他種的な行動に快感を覚えるように、神経伝達物質や神経細胞ネットワークを進化させた人」(書籍「生命には意味がある」)のことを言います。
利他的な神経伝達物質とは、オキシトシン等、また神経細胞ネットワークとはミラーニューロン等ですね。
テクノロジーは加速的に進んでいます。それに合わせて私たち人類も進化をしていく必要があります。NPOやソーシャル・ビジネスが注目されるのも、その序章といったところでしょう。人間性・人格を磨くということが再び最も根本的かつ最重要課題として認識される時代になっていきます。