震災から2年。各所で被災地の現実が報道されている中、本当の復興はまだまだこれからだということがよく分かります。一方、この東北では次世代の新しい試みが各分野で積極的に行われています。
今回は、COUNTDOWNに投稿されていたプロジェクト「温泉をコワーキングスペースに!温泉と大自然の力に包まれながら、創造する場をつくる!」を応援も込めてご紹介。こちらは宮城県鳴子温泉郷にある旅館大沼の湯治館をリノベーションし、コワーキングスペースとして提供するという試み。
目標金額380万円をクリアし、最終的には4,125,006円という数字が並んでいます。大きな目標金額ですが、見事にクリアし素晴らしいの一言です。
プロジェクト概要には「温泉×コワーキングスペースを実現することは、新しい働き方ができる場所、新しいコラボレーションの可能性を生み出すだけでなく、人間本来の力、自然本来の力を取り戻す試みでもあります。」とありますが、まさに次世代。
「温泉×コワーキングスペース」というコンセプトは、日本中の多くの地域が参考にできる面白い事例でしょう。
そして、この「温泉×コワーキングスペースで実現するワークスタイル7選!」が一品。
■温泉×コワーキングスペースで実現するワークスタイル7選!
新しいワークスタイル・ライフスタイルを生み出します。
・伝統的な湯治を体験しながら、Web環境完備の完全個室に滞在。
・ラウンジは、滞在している方々と対話の場、協働スペースに。
・茶室や多目的に使える山荘もあり、座禅体験やイベント開催など多様な活かし方ができます。
・地のものを使った食事を共同スペースで料理するという楽しみも。
・鳴子温泉郷の大自然を堪能する里山の散歩。
・もらい湯(湯巡り)の拠点として、世界有数の9種類もの温泉を楽しむことも。
・畑で、土に触れ、汗をかき、農作業ができます。作業後の温泉は格別です!
引用元: 温泉をコワーキングスペースに!温泉と大自然の力に包まれながら、創造する場をつくる! | COUNTDOWN(カウントダウン)- クラウドファンディング.
おおお〜、テンション上がってきますね〜(笑)「こんなところで、パラレルキャリア生活をしたい!」と思われる方も多いことでしょう。
こちらはプロジェクト紹介ムービー。起業やパラレルキャリア、ライフワーク、地域活性化などにご興味のある方は是非ご覧ください。
東北は、次世代の物語がたくさん紡がれていく地域となる。応援とともに、これから益々注目していきたいと思います。
知識社会において、チームが大きな力をもたらす
photo credit: Ant1_G via photopin cc
「コワーキングスペースって、WEB系の仕事をする人や、若者、退職後のシニアが集うような場所なんじゃない???」と思われる方も多いでしょう。しかし、これからは、ライフワークを実現しようとする方、社会起業家、またメイカーズも多く集まる空間となっていきます。
つまりコワーキングスペースは、未来の職場であり、工房であり、研究所であり、生活コミュニティーとして存在していくのです。
ノマドやフリーランスが注目を集めますが、その本質は”チーム”です。これからは日本でも、エンパワーメントされていく自立した個人が、チームを組んで働いていく姿が多く見られるようになります。例えば”個”の重要性を説き続けたP.F.ドラッカーですら、知識社会での働き方についてこのような見解を示しています。
「知識労働者は必然的に専門家たらざるをえない。ということは、組織と関わりながら働くことを意味する。成果をあげるうえで必要な継続性を提供できるものは、組織だけである。専門化した知識に成果をあげさせられるものは組織をおいてない」(『イノベーターの条件』)
ものづくり含め、あらゆる産業がソフト化し知識産業となる中、少人数のチーム及び少人数の組織で働くことが当然増えていきます。ソニーに勝ったPebbleの事例などは、まさにその象徴でしょう。
参考)5人チームで作ったスマートウォッチ「Pebble」は、ソニーを超えた!クラウドファンディングでは、なんと1000万ドルを集める
このような社会の中で、地域の特徴にあわせた多種多様なコワーキングスペース(的なところも含む)が多数生まれ、それが発展していく姿が目に浮かびます。楽しみな流れですね。