フランスにて、世界初の3Dプリントショップのフランチャイズ展開が始まりました。
The Bobbleshop – Amaizing 3D printshop –
これまで高額なハイエンド3Dプリンタを持っている会社が、スキャナーなどを貸し出し「販売代理店」を募るという場合はありました。しかし、ビジネスモデルそのものを提供していく「フランチャイズ型」のサービスは、世界初となりそうです。
今回のThe Bobbleshopを展開する会社は、3Dスキャニングソフトを開発提供する「Digiteyezer」。どこがフランチャイズの肝なのかという点ですが、3Dスキャンから3Dプリントするところまでを完全自動化する点のようです。
「3Dプリントのキオスク」というコンセプトが示すように、場所をとらず手早く3Dスキャニングし、製品を提供できるシステムが売りです。
加盟をすることになるフランチャイジー側のメリットはこちら。
・1時間で簡単に3Dプリントショップを開ける
・よってすぐに収入を発生させる
・ 50%という高いマージン
・9,900ユーロ(約130万円)という安い初期費用
・何百ものフィギュアのカタログ
先日も、キンコーズが3Dプリントサービスを開始したというニュースが流れました。既存のお店が、3Dプリントサービスを提供していく流れは当然加速をするでしょうが、一方で独自の3Dプリントシステムで「フランチャイズ展開」をするような会社も、今後増えていきそうです。
地域にハイエンド3Dプリンタを
デスクトップ型3Dプリンタは、もはや心配ありません。
価格、印刷精度、フルカラーなどの機能性はもちろん、最近ではスキャナーと一体、切削加工するマシニングセンタと一体というものが、低価格で登場してきています。デスクトップ型3Dプリンタは「民主化された」と言っても良いでしょう。
しかしハイエンドな3Dプリンタに関しては、大手3Dプリンタ会社の独占状態が続いており、初期投資費用・材料費などが高止まりしています。
よって、これを打ち消すしてくれるようなフランチャイズのビジネスモデルが登場してくることは良いことです。
プロトタイプ製作、フルカラーフィギュア作成という仕事はもちろん、高付加価値のアクセサリーやインテリア等のカスタム製品、また様々生まれてくれるであろうオンデマンドパーツの印刷所には、ハイエンドは3Dプリンタが必要です。
私は、地域に1つハイエンドな3Dプリンタがあることが必要だと思っています。最も利益が生まれるところを都会に持って行かれることなく、地域に還元する。そのためには、地域がハイエンド3Dプリンタを持つ必要があります。
もちろん実質のニーズとのバランスはありますが、自治体とも協力をしながら「地域で所有されるハイエンド3Dプリンタ」を検討していく必要が、今後出てくるでしょう。