欧州最大の3Dプリンタネットワークを持ち、近所の空いている3Dプリンタを探し、利用できるサービスを展開する「3D Hubs」。こちらが自身のネットワークを調査し、2013年10月度の3Dプリンタトレンドを公開しました。
3D Printing Trends October 2013
そのデータの中の興味深い部分を抜粋してご紹介。
まずは、3Dプリンタのシェアですが、1位がUltimaker(20.5%)、2位がMakerbot(19.9%)と圧倒的な人気を博しています。Ultimakerは造形スピードが速いことが1つの大きな特徴です。
3Dシステムズ社のCubeは2,5%と振るわず。また個人的に注目している光造形技術を取り入れたデスクトップ3DプリンタForm1は、1,6%でした。
そして、こちらは3Dプリンタの素材に関するグラフ。やはりほとんどがABSとPLAの樹脂素材です。圧倒的に引き離されてはいますが、4位には「木」の素材が入ってきています。個人的には、ここの進化、普及に注目したいところ。
そして、こちらが主な利用目的。1位はやっぱりプロトタイプ作成(30,1%)。その他には、ガジェット(19%)、縮尺模型(11%)、ギフト(9,5%)、ファッションアイテム(6,3%)、おもちゃ(3,8%)などとなっています。
時代認識の差の広がり
photo credit: lindley ashline [MOVED to lindley ♫] via photopin cc
先日、あるところで「企業の設備投資」について、話を伺っていました。
「企業の設備投資」というのは、現在の景気動向を見る重要な指標として、認識されています。設備投資が増えれば、お金も周り、雇用も増える。結果的に、日本の経済にプラスにはたらくという論理です。
当然、現時点においては、そういった側面も多分にあります。
しかし、これからはどうでしょうか?
3Dプリンタの市場規模は、3億ドル弱から、2017年には57億ドルまでふくれあがるという調査が出てきています。これは、今までのような工業型のモノづくりから、本格的な知識型へとモノづくりのカタチが変わっていくことを示します。
つまり工業型の設備投資が、増えることが本当に今後の経済、そして社会を引っぱり上げることにつながるのかどうか?ここが簡単には語れない時代へと突入してきていることを知らなければなりません。
今、「社会」や「経済」、「経営」や「働き方」を論ずる時に、時代認識の違いがあまりにも大きすぎると感じることがあります。あらゆる文脈において、時代が変わってきているので、把握することが難しい局面であることは分かります。
しかし、「それは、時代認識が甘すぎる…」と感じることが多くありすぎる…。現代ほど、「時代認識」を誤ると大変なこととなる時代はありません。
【Social Design Newsから本が出ました】
ワーク・デザイン これからの働き方の設計図
働き方は無限大。
組織や事業の寿命よりも、人が働く時間のほうがはるかに長くなった現代。
テクノロジーの進化と人々の価値観の変化によって、「働き方」が大きく変わりつつある。
メイカーズ、クラウドソーシング、クラウドファンディング、ソーシャルスタートアップ……「仕事の未来」には、無限の可能性が広がっている。
あなたは、どの働き方を選びますか?
さらなる進化を遂げるテクノロジーと新たな時代の価値観が出会ったことで、
これまで考えられなかった(あり得なかった)ような働き方が可能となった。
今、私たちの目の前には、数限りない働き方が存在する。
私たちは、自らの働き方を自分で選び、実行していかなければならない。
それが、本書の言う「ワーク・デザイン」である。 ――「はじめに」より
※Amazonの「なか見検索!」で一部内容を読めるようになりました。