またまた、Kickstarterより興味深いツールが登場。ECサイトに、小さな波紋を広げる可能性があるか?
こちらは、モノの360°の写真を撮り3D回転形式のコンテンツを作成できる「Zcapture」。
Zcapture – Open Source 360 Product Photography
現時点で、1万4,000ドルの目標金額を達成しています。
このようにZcaptureのデバイスの上にモノを置いて回転させ、連続でシャッターをきります。
デバイス自体は非常にシンプル。
このようにモーターによって回転するようになっています。
ちなみに撮影は、iPhoneでもいけます。
特徴は、こちらのソフトウェア。
デバイスとソフトウェアとの連携がスムーズで、誰でも簡単に撮影からデータ編集までを行うことができます。作ったデータはHTMLで動くので、気軽にWEBサイトに埋め込み、製品の360°イメージを確認できるようになります。
WEBで製品を売っている人は、直感的に感じるかもしれませんが「より実物の製品がイメージできるようになる」という意味では、コンバージョン(成約率)は上がることでしょう。
SEO的にはどうなのか?という問題はあるかもしれませんが、私ならGo!(試してみる)だと思います。
商品をARで映し出す、また感触を感じ触れられるようになる前段階の技術としてインパクトを与えられるか?注目です。
第三次産業革命に本格突入
photo credit: jabella via photopin cc
いや〜、昨年より第三次産業革命を取り上げてきましたが、相次ぐ新しいハードウェアの登場スピードから、いよいよ本格突入の気配を感じます。
ここでちょっとだけ産業革命の歴史を振り返りたいと思います。
最初の革命は、「綿織り機」による革命です。毛織物業者の圧力によって、インドから綿布が輸入できなくなったイギリスでは、自分たちで綿布を作る動きが始まりました。
そこに「飛び杼」など綿織物を効率的に製造する道具が開発され、それが蒸気機関の発明などにつながり、歴史的な工業の発達へとつながっていきます。一言で言えば、人間の労働力を機械の動力に変えるという大きな革命へと進展していったのです。つまり、人間の「筋肉」が機械によって拡張したということです。
そして、第二の産業革命は、「大量生産革命」です。誰もが映像や写真で見たことのある黒一色の自動車「フォード」は、「組立ラインの革命」がそれを可能にしました。
生産設備切り替えをスピーディーにし生産効率を高める。作業の細分化・単純化によって安い労働力を活用する。それが、個人のスキルに依存せず均一な製品を大量に作ることへとつながります。
この革命の享受を受けた企業が、今も大企業として多く存在しているのです。
そして、今回起こっている第三次産業革命は、あらゆる仕事、そして製造業自体を「デジタル化していく」という潮流です。
3Dプリンタやレーザーカッター、CNC工作機などのデジタル製造ツールの進化や、クラウドソーシングやクラウドファンディングの利用によって、ワークプロセスがことごとく変わっていっています。
第二次産業革命における「アイデアから製品化」に必要な時間は年単位でした。またそれに必要な初期コストは、数億円、数十億円はくだらないという世界。
しかし、この第三次産業革命においては、「アイデアから製品化」までに必要な時間は数ヶ月。そして初期投資金額もどんどん安くなっており、コンシューマー向け製品であれば数十万円というところまで落ちてきています。
それによって、十数年後には、これまで存在した2,000社ほどのコンシューマー製品メーカーが、なんと2百万にまで増え(1000倍です!)、アップルのような革新的なハードウェアメーカーは100以上存在する未来が予想されているのです。
第三次産業革命によって経営が変わり、経済が変わり、社会が変わる。そして何と言っても、私たちは「働き方」が変わる過渡期に差し掛かってきています。
【Social Design Newsから本が出ました】
※ライフハッカー[日本版]で本書を大きく取り上げていただきました。
「いま、新しい働き方『パラレルキャリア』が重要だ、と言える理由」
働き方は無限大。
組織や事業の寿命よりも、人が働く時間のほうがはるかに長くなった現代。
テクノロジーの進化と人々の価値観の変化によって、「働き方」が大きく変わりつつある。
メイカーズ、クラウドソーシング、クラウドファンディング、ソーシャルスタートアップ……「仕事の未来」には、無限の可能性が広がっている。
あなたは、どの働き方を選びますか?
さらなる進化を遂げるテクノロジーと新たな時代の価値観が出会ったことで、
これまで考えられなかった(あり得なかった)ような働き方が可能となった。
今、私たちの目の前には、数限りない働き方が存在する。
私たちは、自らの働き方を自分で選び、実行していかなければならない。
それが、本書の言う「ワーク・デザイン」である。 ――「はじめに」より
本書では、これからの働き方の新構造を次の7つのステージで捉えた内容となっています。
・新しい「働く」の価値観
・消費社会から生産社会への潮流
・ワークプロセスの文明的大転換
・組織形態の変化
・キャリアデザインについて
・タスクデザインについて
・これから必要とされる個別スキル
現在の「働く構造の進化」は、各ステージをバラバラに見ても分かりません。7つの構造全体を体系的に捉えることで、始めて進化の本質が見えてきます。
Amazonの「なか見検索!」で一部内容を読めるようになっていますので、ご興味のある方はこちらからご確認ください。【書籍】ワーク・デザイン これからの働き方の設計図
※ライフハッカー[日本版]で本書を大きく取り上げていただきました。
「いま、新しい働き方『パラレルキャリア』が重要だ、と言える理由」