「賢さ」を褒めたグループと「努力」を褒めたグループの子供達の反応と
結果の研究です。
う〜ん、これはすごく重要。是非シェアさせてください。
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まずは、最初の生徒たちにまた別のテストを2種類与え、生徒たち自身に
どちらか好きなほうを選ばせた。ひとつは最初のものより難しいパズル
だが、やればとても勉強になると説明された。
もうひとつは、最初のものと同様の簡単なテストだ。努力をほめられた
子どもたちは、90%近くが、難しいほうのパズルを選択した。一方、
賢さをほめられた子どもたちは、ほとんどが簡単なほうのテストを
選んだ。
ドゥエック氏によると、知性をほめられた子どもは、自分を賢く
「見せる」ことに気持ちを向けるようになり、間違いをおかすリスク
をとれなくなるのだと説明している。
次に、もっと難度の高いテストが与えられた(5年生に対して8年生
向けのテストが与えられた)。賢さをほめられた生徒たちはすぐ挫折
してしまったが、努力をほめられた生徒たちは、このテストに熱心に
取り組んだ。
そして、このテストを受けた後で、両群の生徒たちは、成績が自分より
低かった生徒と高かった生徒のうち、どちらかのテスト用紙を見る
選択肢を与えられた。
賢さをほめられた生徒たちは、ほぼ全員が、自分よりテストの出来が
悪かった生徒と自分を比較することで、自尊心を強化するほうを選んだ。
これに対し、努力をほめられた生徒たちは、自分より成績のよかった
テストを見るほうを選ぶ確率が高かった。彼らは失敗を理解し、
失敗から学び、よりよい方法を編み出したいと思ったのだ。
最後に、最初のテストと同様の難易度であるテストが行われた。努力を
ほめられた生徒たちは、テスト結果が有意に上昇し、平均スコアが30%
伸びた。彼らは、たとえ最初は失敗しても挑戦することを望んだので、
より高い成績を得たのだ。
この結果をさらに際立たせるのが、最初にランダムに「賢い」グループと
された生徒たちのスコアだ。こちらは前回から20%近くも低下した。
失敗の経験でやる気をくじかれた「賢い」生徒たちは、実際に退歩
してしまったのだ。
生徒の「賢さ」をほめることの問題は、教育というものの心理学的なリア
リティを誤った形で示すことにある。それは、「間違いから学ぶ」という
最も有益な学習活動を避けさせてしまう。
間違いをおかすことで生じる不愉快な反応を経験しない限り、われわれの
脳が既存のモデルを修正することはない。いつまでも同じ間違いをおかし、
自信を傷つけないために、自らを成長させる機会を逃し続けるのだ。
サミュエル・ベケットは適切にもこう言っていた。「試してみたら失敗
した。それがどうしたというのだ。もう一度試せ。もう一度失敗し、
よりよく失敗するのだ」
引用元: 「より速く適切に学べる人」:その理由 « WIRED.jp.
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いかがでしょうか。これは、子供だけではなく大人含め、あらゆる
組織やコミュニティーで大切なことだと思います。
一番努力しろ!だけど結果はビリでいい
photo credit: Seema K K via photo pin cc
昔、私がある尊敬する経営者に、このようなことを質問したことありました。
『お子さんを育てるに当たっての基本方針はどのようにされていますか?」
するとその方は、このように応えました。
「学校で一番努力しろ!そして、結果はビリでいい、とよく言いますね」
はじめ私はビックリしました。「 学校で一番努力しろ!そして、結果はもちろん
一番をとれ!」なら意味はわかります(笑)しかし、「ビリでいい!」
という言う…。その真意はどこにあるのか?
聞いてみると、こういうことでした。
「努力して、その通りに結果が出たら、傲慢になりやすいです。しかし、
努力しても努力しても結果が出なければ、謙虚になれます。人間性を伸ばせ
ます。そして、多くの人達の気持ちが分かるようになります。そして、
できない中でも必死に努力をしている姿は多くの人を感動させます。
そのような人生を続けていければ、皆から自然に応援されるようになり、
結果、豊かな素晴らしい人生が送れると確信するからです」
なるほど…とうなってしまいました。
人間の機能的能力の差など、たかが知れています。情報革命社会の中で、人間の機能
をどんどん拡張させるツールが生まれていく時代には特にです。
しかし、人間性の光彩、人格の輝きは、時間がたてばたつほど大きな差
となってあらわれます。職場においてもプライベートにおいても、
どこにいてもです 。
「結果よりも努力 」 研究結果にもあるように、努力する過程に真の
価値がある。人間を伸ばす決め手がある。改めてとても勉強になる
研究結果でした。
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