2013年の3.11の空を見て深呼吸。「あれから2年か…」
私は東京で震災を受けましたが、故郷である福島の家族、友人、知人、お世話になった方々の安否の確認がとれるまでには数日を要しました。
その後のテレビ、ラジオ、インターネットから流れる絶望的な情報、そして、震災直後の福島県いわき市の沿岸部の光景に胸をかきむしられた思いは、私の命に刻まれ、生涯忘れることはないでしょう。
あれから2年が経ちましたが、まだまだ何も終わっていません。
そんな中ドイツで「FUKUSHIMA」というエシカルファッションブランドが立ち上げられたということを知り感動。
http://www.livona.de/ethical-fashion-show-im-e-werk-in-berlin/
こちらのブランド、オーガニックコットンで作られており、衣類だけでなくバッグやアクセサリーも揃っているようです。
FUKUSHIMAを立ち上げたドイツのデザイナーJaouad Bousboaさんは、震災から2年が経過する中、あの原発事故のニュースを聴かなくなったことに憤りを覚えたとのこと。そして、ファッションを通じて、FUKUSHIMAを忘れないプロジェクトを立ち上げました。
世界はFUKUSHIMAを忘れていない。世界中が日本を応援をしてくれている。分断のエネルギーは決して小さくありませんが、人類は今、少しずつ一つになろうとしている。それを感じさせてくれます。
FUKUSHIMA PROJECT Animation Video 2013 from Fukushima on Vimeo.
一人の力は決して小さくない
photo credit: paul bica via photopin cc
21世紀、時代は「個人」を極限的にエンパワーメントしていきます。
情報はもちろん、ものづくりや科学、医療、そしてお金まで、あらゆるものが民主化されていく渦中に私たちは生きています。
個人のデザイナーが立ち上げたファッションブランドの情報を、このように世界中が取り上げてくれるという時代。私たち1人1人は決して無力ではない、ということを思い出させてくれます。
また私は、ハイチ地震の際、ジャストギビングを使って被災者を救おうと、ロンドン市内をサイクリングして約2880万円を集めた7歳の少年のことを思い出しました。
このような事実を見ると、様々な危機が囁かれる中にあっても、私たちは人類史最高の可能性の中にいることに気がつきます。一人の可能性はこれからもっと大きくなっていく。ここに21世紀の最大の希望があると思っています。