21世紀の産業革命を引っぱる3Dプリンタ&メイカーズ系ビジネスモデルを11個まとめてご紹介。
フィラメント(素材)の製作
3Dプリンタの素材開発が進んでいます。上の動画は、「木」の3Dプリンタフィラメント。40%リサイクル木材、60%無害ポリマーで作られています。日本にとっても林業の復活、森林再生など大きな可能性を秘めています。
【参考】
・可能性はどんどん広がる!3Dプリンタの材料に「木」も登場
・材料革命!通常30〜50ドル/kgの3Dプリンタフィラメントを、5ドル/kgまで下げる機械が登場
ものづくりの「場」提供
fabcafe04Mar from loftwork on Vimeo.
こちらのFabCafeは、ものづくりができるカフェ。女性の顔を3Dスキャンしたバレンタインチョコを作るなど、面白いものづくりイベントが行われています。また、レーザーカッターの貸し出しも有料で行われています。
【参考】
・FabCafeに行ってきた!人類史上最大の芸術文化の大復興期が始まる
・3Dプリンターショールームに行ってきた!地域に1つ、ものづくりの電源地を!
・3D FAB Workshopに行ってきた!こういったものが、全国各地で行われることに期待
Co-labo「渋谷アトリエ」はCNC工作機や3Dプリンタ、レーザーカッターなどが置いてあるものづくり系コワーキングスペース。地域に”ものづくりコミュニティー”を作るには非常に良いモデルです。ただ、初期投資がそれなりにかかるというところがネック。ここをどう解決していくかが1つのポイントです。
【参考】
・Co-labo「渋谷アトリエ」に行ってきた!渋谷がパーソナルファブリケーションを牽引する!
教育事業
Kickstarterでは、ゼロからメイカーになれる書籍及び教育プログラム(ZERO TO MAKER: A Re-Skilling Guide for New Makers)が投稿され、注目を集めました。今後、このような「誰でもメイカープログラム」は世界中で開催されていくことでしょう。
3Dデータ及びデザインの作成・販売
3Dデータ作成サービスを行うところは多々ありますが、個人で格安でサービス提供してくれるところも今後増えていくでしょう。私が以前、コミュニケーションをとらせていただいたのは、低価格で3Dモデルを作ってくれるEnnoshita Worksさん 。
3Dプリンタの貸出し
世界的な文房具チェーンのStaplesは「Staples Easy 3D」という3Dプリントサービスを開始します。ユーザーがウェブサイトにデザインをアップロードすると、プリントされた作品を各地にあるStaplesの店舗で受け取ることができるという仕組み。今後は、コンビニや図書館など、様々な場所に3Dプリンタが置かれていく可能性があります。
Webのプラットフォーマー
クリスアンダーソン氏が経営する3D Roboticsは「DIY Drones」という無人航空機製作コミュニティサイトを運営し、キットや関連パーツをオンラインショップで販売するというビジネスモデルを構築しています。DIY Dronesに所属する人は、99.9%の人が3D Roboticsから製品を購入してくれるとしており、クリス・アンダーソン氏は「我々はプラットフォームを販売している」と明言しています。
クラウドファンディング型ショッピングサイト
クラウドファンディング型ショッピングサイトrere(リリ)。こちらはiPhoneケースデザインを投稿し、20日以内に200件以上の注文が入ると、製作・販売されるという仕組みになっています。そして実際、作成・販売されたiPhoneケースのデザイン投稿者は20万円を受け取ることができます。クラウドソーシングとデジタルファブリケーションを取り入れた完全無在庫受発注システムです。
【参考】
・日本でも進む21世紀の産業革命。iPhoneケースのクラウドファンディング型ショッピングサイト「rere」(リリ)
3D造形サービス
Shapewaysは、世界的な3D造形サービスです。造形できる素材の種類も多く、個人が3Dモデルを販売をするプラットフォームも提供しています。(造形はShapewaysが請負う)日本では、インターカルチャーさん、iJetさんなどがあります。
【参考】
・ここまで来た!「Shapeways」620万ドルを調達から見る「3D印刷」の可能性
・3Dプリンタで作ったオリジナルiPhone5ケースがやってきた!
3Dプリンタ関連機器の開発・販売
デスクトップ型(家庭用)3Dプリンタの大手と言えばMakerbot。日本では、株式会社ホットプロシードさんがBlade-1という3Dプリンタを販売しています。また、ケイズデザインラボさんはデジタルファブリケーション&3Dプリンタ関連機器の販売をしています。
【参考】
家庭用3Dプリンタを買うならどれ?特徴別3Dプリンタリスト
モノづくりメーカー
たった1人で運営されているデザイン家電メーカーとして有名になったのはBsize。3Dプリンタなどでプロトタイプを作り、町工場に協力をあおぎながら製品を開発していきます。LEDデスクライト「STROKE(ストローク)」は大きな話題を呼びました。また、一人アウトドアブランド「MONORAL 」も要注目です。
世界的にはソーシャルグッド×メイカーズという潮流もあります。こちらの動画は、ウィスコンシン大学のEric Ronningさんが開発した、3Dプリントが可能な義手です。 引っ張るだけで、指を閉じたり開いたりすることができる面白いデザインです。通常買うと600ドルほどする義手ですが、こちら材料費20ドルで作れてしまったとのこと!まさにソーシャル・イノベーション。
【参考】
・産業構造大変革!!!たった1人のデザイン家電メーカーBsize
・3Dプリントが可能な格安の義手。メイカーズ革命×ソーシャルグッドは相性がいい
・5人チームで作ったスマートウォッチ「Pebble」は、ソニーを超えた!クラウドファンディングでは、なんと1000万ドルを集める
サプライチェーンのアウトソーシング
製造、商品企画、包装、在庫管理、流通などサプライチェーンを一括でサービス提供しているのがPCHインターナショナル。Kickstarterで成功したプロジェクトの駆け込み寺の1つとなっています。例えば、以前ご紹介したスマートウォッチ「Pebble」などもまさに、PCHインターナショナルにサプライチェーンを任せています。
【参考】
サプライチェーンを丸ごとアウトソーシングできるPCHインターナショナル