クラウドファンディングの波が、TVショッピングの業界にも影響を及ぼし始めました。
As Seen On TV, IncというTVショッピング会社が、クラウドファンディングシステムを導入することを発表しました。
As Seen On TV Launches First-Of-Its-Kind Crowdfunding Platform
起業家や製品開発者が、As Seen On TVの顧客に対して、製品をPRし、資金調達及び販売をしていけるようになります。
日本で言えば、ジャパネットタカタがクラウドファンディングサイトを立ち上げるようなものですね。
現在は、バーべキュー用の専門グリル「Zinger Grill」、
タコスを家族で食べやすくするツール「Taco Susan」などが、プロジェクトとして投稿されています。
As Seen On TVは、TVショッピングで製品を小売り販売し利益をあげるだけでなく、クラウドファンディングプラットフォームとして影響力を強めていきたいと考えているようです。
TV通販、インフォマーシャルと呼ばれる市場は、今や4000 億ドル(40兆円)市場という巨大なマーケットになっているようですが、ここにクラウドファンディングという新しい動きが生まれました。今後のこの取り組みの広がりに注目です。
あらゆる業界を飲み込むクラウドファンディング
photo credit: Sunova Surfboards via photopin cc
日本でも、TVショッピングやECサイト(ASPやモール)をはじめ、あらゆるところがクラウドファンディングの仕組みを取り入れていくことになるのでしょう。
また、今はGoogleで検索をすれば出てくる広告は、ECサイトのショッピングページ。今後は、クラウドファンディングページが出てくることも普通になりそうです。
もちろん、WEBサイトに広告が掲載されるアドセンスなんかも同じ。今は、その人の好みに合わせた商品・サービスの販売サイトの広告が、WEB上に現れます。楽天なんかも同様ですね。自分が以前訪れたことのある楽天のページの商品広告がWEBサイトに掲載されます。
今後はそこに、「あなたが好きそうな、これから立ち上がる素晴らしい製品が、事前購入の応援を求めていますよ!」と出てくる可能性があるわけです。
また、クラウドファンディングのページ用のアフェリエイトコードなんかも出されてくるのでしょう。資金調達が成功した場合、その費用の一部をアフェリエイターに配分するという形です。
このように消費社会は、あらゆる意味でこのクラウドファンディングの波に飲み込まれていきます。今後も益々注目のトレンドです。
【Social Design Newsから本が出ました】
ワーク・デザイン これからの働き方の設計図
働き方は無限大。
組織や事業の寿命よりも、人が働く時間のほうがはるかに長くなった現代。
テクノロジーの進化と人々の価値観の変化によって、「働き方」が大きく変わりつつある。
メイカーズ、クラウドソーシング、クラウドファンディング、ソーシャルスタートアップ……「仕事の未来」には、無限の可能性が広がっている。
あなたは、どの働き方を選びますか?
さらなる進化を遂げるテクノロジーと新たな時代の価値観が出会ったことで、
これまで考えられなかった(あり得なかった)ような働き方が可能となった。
今、私たちの目の前には、数限りない働き方が存在する。
私たちは、自らの働き方を自分で選び、実行していかなければならない。
それが、本書の言う「ワーク・デザイン」である。 ――「はじめに」より
本書では、これからの働き方の新構造を次の7つのステージで捉えた内容となっています。
・新しい「働く」の価値観
・消費社会から生産社会への潮流
・ワークプロセスの文明的大転換
・組織形態の変化
・キャリアデザインについて
・タスクデザインについて
・これから必要とされる個別スキル
現在の「働く構造の進化」は、各ステージをバラバラに見ても分かりません。7つの構造全体を体系的に捉えることで、始めて進化の本質が見えてきます。
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※ライフハッカー[日本版]で本書を大きく取り上げていただきました。
「いま、新しい働き方『パラレルキャリア』が重要だ、と言える理由」