ハンドメイドマーケットプレイスEtsyのホリデーキャンペーンサイトに近未来を感じたので、ご紹介。
こちら「PateWoodworks」は、自転車のハンドルやカップなど、新しい切り口の木工製品を製作・販売しているお店。
動画はこちら。ギフトとして届くところから製作するところへの巻き戻し動画が流れていきます。
こちらは、蜂の巣デザインのジュエリーを販売しているお店「OneLittleStar」。
同じようにプレゼントされるところからの巻き戻しのPR動画ですが、とてもいい感じ。
これまでこのようなイメージ動画は、大企業のものでした。しかし、これからは違います。このようなイメージ戦略、そしてブランディングこそがあらゆる事業のマーケティングの中心課題になるのです。
生産社会におけるマーケティングとはブランディング
photo credit: Abdulrahman BinSlmah via photopin cc
消費社会から生産社会に時代が移る中で、マーケティングは大きく変わります。その中心は、簡単に言えば「消費させる」から「好きになってもらう」への大きなシフトです。
これまでのマーケティングの中心は、いかに顧客にその商品を購入してもらうか?ということでした。そのために緊急性を与え、限定性を高め、「さぁどうでしょう!買うなら今でしょ!?」とやっていたのです。いわゆるダイレクトレスポンスマーケティングがここ15年の主流の1つでした。
しかし、これからのマーケティングの中心は「顧客に好きになってもらうこと」であり、「ブランディング」が中心課題になります。
ブランディングというと、基本的には大きな予算がつけられる大企業が行うものであり、中小零細、そして個人がそれを行おうと思っても簡単ではなかったわけです。パーソナルブランディングなどは、理屈としてはあっても一部の人の専売特許でした。
また、「ブランディング」、そして「好きになってもらう」とは、必ずしも全てが計測可能な数値としてあらわれてくるものではありません。売上げ、利益、経費は数値化できますが、「好きかどうか」なんていう漠然としたものは簡単に数値化でないわけです。
しかししかし、ここがマーケティングの中心になっていきます。これまでのように、単純な売上げ、コンバージョンからフィードバックし、善し悪しを判断するだけではなくなります。
が一方で、ブランディングは大企業だけではなく、誰もが行っていけるものにもなるのです。それこそ、大企業作ってきたようなブランディング戦略を中小零細企業や個人が行えるようになり、それが中心的なテーマとなります。
何度も言いますが、生産社会におけるマーケティングはブランディングのことを指すことになるでしょう。
【Social Design Newsから本が出ました】
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テクノロジーの進化と人々の価値観の変化によって、「働き方」が大きく変わりつつある。
メイカーズ、クラウドソーシング、クラウドファンディング、ソーシャルスタートアップ……「仕事の未来」には、無限の可能性が広がっている。
あなたは、どの働き方を選びますか?
さらなる進化を遂げるテクノロジーと新たな時代の価値観が出会ったことで、
これまで考えられなかった(あり得なかった)ような働き方が可能となった。
今、私たちの目の前には、数限りない働き方が存在する。
私たちは、自らの働き方を自分で選び、実行していかなければならない。
それが、本書の言う「ワーク・デザイン」である。 ――「はじめに」より
本書では、これからの働き方の新構造を次の7つのステージで捉えた内容となっています。
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現在の「働く構造の進化」は、各ステージをバラバラに見ても分かりません。7つの構造全体を体系的に捉えることで、始めて進化の本質が見えてきます。
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※ライフハッカー[日本版]で本書を大きく取り上げていただきました。
「いま、新しい働き方『パラレルキャリア』が重要だ、と言える理由」