アナログですが、普遍的なシステムとなりそうな予感。
スイスで始まっている共有プロジェクト「Pumpipumpe」は、自身が共有できるものを自宅のポストに貼付けて、地域における共有を促進します。
このプロジェクトに参加したい人は、Webサイトからシールを注文します。自転車、キッチン用品、ベビー用品におもちゃ、服、掃除グッズまで、ブルーの四角に共有するモノのイラストがこのように書かれています。
シールを貼付けるイメージはこちら。シールは自体は無料ですが、海外に出荷する場合には、4ユーロ(約550円)ほどかかります。
アナログな方法ではありますが、共有経済の復活や地域コミュニティーの構築の一助となりそう。特に、都市部においては世界的なカルチャーとなっていきそうな予感すらあります。我こそは!と思う方は、Pumpipumpeと連携して、日本においても同じようなプロジェクト進めて欲しいところです。
「共有資本」にアクセス、が普通のことになるまで
PHOTO: boy and girl sharing from Shutterstock
今、私たちは新たな共有文化を構築していくタイミングにあります。
なんでもかんでも購入して、消費して、捨てることが推奨され、これが経済において最重要課題であり、善であるとするカルチャーが生まれて久しいわけですが、この大量消費社会も明らかな成熟と限界を示しています。
もちろん、購入して消費するという行動、文化がなくなることはありませんが、古く懐かしい共有や贈与の経済圏が、ここに割り入って、ハイブリッド型の経済を構築する必要性が生じています。
しかし、一方で、現在の日本においては、なんとなくこの共有自体が恥ずかしいこととなってしまっている。貨幣の持つある種の魔術は、それほどまでに私たちの奥深くにまで入り込んでいます。少しでも速いタイミングで、これがかっこいいこと、また普通のことと認識されていくことを願います。
ソーシャルビジネス、3Dプリンタ、クラウドソーシング、次世代の働き方など、次の時代に広げなければらないないキーワードに力を注いできましたが、「まずは、共有資本にアクセス」というカルチャーの広がりも、これらと同じように大切だと感じています。
「共有とは、新たな購入の概念である」
このことが一般化するまで、コツコツと啓蒙活動を続けていきます。