賛否両論を生んだ「ノマド」という言葉は、クラウドソーシングの登場によって、「リモートワーカー」という言葉に置き換わり、世界に浸透した。
ノマドからリモートワークへとつながった大きな要素は、依頼主とそれを受けるリモートワーカーの最適化作業、つまりディレクションである。更にそれが進化し、旅をしながら働くことが一般化される場合、生活全般がディレクションされることが必須となる。
旅をしながら働くための生活にかかる手間は膨大だ。仕事環境に合わせ、住む場所を決めること1つとっても一苦労。しかし、そんな問題を解決しようとするのが「Nomad House」だ。リモートワーカーのための住宅提供プラットフォームである。
例えば、現在は、バリのプール付きの家が、1ヶ月525ドルで宿泊可能。もちろん、お風呂やキッチン、無線LANでネットにつなげることが可能だ。ちなみに、ネット環境、通信速度も分かる。
以下のように毎月4名の枠があり、予約をするという流れ。
もちろん、一緒に住むことになる人たちのプロフィールも確認可能である。
現時点では、バリのみがリリースされているが、これからロンドン、チェンマイ、ベルリン、バンコクなど増やしていく予定。
これは、まさにAirbnbのコンセプトをリモートワーカー向けに最適化したものと言える。空き家をリモートワーカー向けに、長期レンタルするというコンセプトだ。
これまで企業誘致競争は、各国、各地域ごとに行われてきたわけだが、これからはそれに加え「リモートワーカー誘致」へと広がっていく。「2020年には、世界の労働人口の50%がリモートワーカーになる」という予測を誰もが真剣に考えなければならない時期に入った。
2020年に外国人観光客を2,000万人にするという日本の目標の裏にあるものを、特に地方は、精緻に考えていく必要があるだろう。なぜならそこには、空き家の有効活用における新たな選択肢が生まくる可能性があるからだ。
【クエスチョン】
・リモートワーカーを支援するこれまでにないサービスを考えてみよう!