これは、面白い!自身のFacebookアカウント情報から、キャラクターや水晶アート、お守りを3Dプリントするプロジェクト。インテルとVICEを筆頭に、複数の会社がコラボレーションをしています。
例えば、自身のソーシャルグラフを、このように水晶型に造形することができます。
また、こんなキャラクターにすることも〜(笑)
そして、Facebook上のプロフィールと投稿から、ホロスコープを読み取り、「幸運のお守り」を作ることもできます。
これらの造形は、やはり全てShapeways。
コラボレーションによって、モノを作りだす社会の足音は増しています。
生産社会の根源的エネルギーは、人類の自己実現欲求
マクドナルドの売上げ減少が話題になっています。マクドナルドの原田社長は、「3.11以降、顧客の流れが明らかに変わった」と、公言しています。そして、マクドナルドの顧客の中心層である若者は「食べる量が少ない」「お酒を飲まない」と言われ、「本能が薄い」「元気がない」と揶揄されます。
一方で、Lineを筆頭に、コミュニケーション関連事業は大隆盛。若者は、多くの時間とお金とエネルギーをこちらに投資しています。
これは、一体何を意味するのか?
それは、マズローで言うところの「生理的欲求」や「安全の欲求」というものよりも、「所属の欲求」や「承認の欲求」を相対的に高く選び出しているという結果だけです。つまり、「個体維持」の生物的本能よりも、「関係維持」という社会生物的本能を優先しているということです。
Facebookの「いいね!」などは、まさに、人に褒められることの少ない現代人の「承認欲求」を満たしてくれるコミュニケーションサービスであったわけです。
要は、若者がちょっとだけ速く、この時代に適応しただけの話であって、この流れは、もはや全年代層にまで拡大しようとしています。
そして、このメイカーズ革命、21世紀の産業革命は、人類に一体何を与えるのか?
それは、承認欲求だけでなく、自己実現欲求を満たしてくれる潮流です。つまり、「チームでものづくりをする喜び」に時間やエネルギーを投資し、承認欲求と自己実現欲求を満たしていくという潮流です。
ここに、消費社会から生産社会への転換のポイントの1つがあります。生理的欲求や安全欲求は、比較的「消費型の欲求」です。食欲・性欲・睡眠欲求という3大欲求は、まさに「消費」によって満たせます。
しかし、承認欲求や自己実現欲求を満たすトレンドは、「生産型の欲求」です。「一緒に何かを作る」ことで満たしていく欲求です。まさにここに、記事で書き続けている「コラボレーション生産」が生まれる土壌があります。
上の動画は、iPhoneだけで歌声や楽器音を録音・共有し、コラボを楽しむことができる「nana」のコンセプトムービーですが、人類は益々「皆で一緒に何かをつくる」ことへ、大きなエネルギーを投資していくことでしょう。
あらゆる事業は、消費社会型から「つながりと自己実現をサポートする生産社会型」へと転換を迫られています。