選挙ムードが強まっていますが、ベーシック・インカム(最低
所得保障制度)導入が以前の選挙の時よりも声高に叫ばれています。
これからいよいよ本格的に、その導入の議論がされていくことに
なるでしょう。
今回は、こういった「働く」という概念が、構造的大転換
を起こす時代において、「働き方」はどのようになるのか、
ということについて書きたいと思います。
具体的には3つの働き方が主流となります。
1、インフラ型企業で働く
インフラ型企業とは、エネルギーのような多額の投資が必要
な事業はもちろん、その業界が寡占化し最後に残る数社の
ことも同じように意味します。例えば、携帯電話や自動車も
数社がしのぎ削る状況。こういった会社もインフラ型企業と
します。
これから、このような企業に継続的に就職し続ける人は、
「社会の平和のために、自分たちがこの仕組みをメンテナンス
する」という使命感により働きます。
今までインフラ型企業、伝統的大企業への就職は「高額な給料」
「安定性」「世界で仕事をしたい」という人が多かったわけです。
しかし、これから、このようなインフラ型企業に就職し、働き
続ける人たちもどんどん「社会貢献」「世界平和」というところ
に自身のミッションを置き始め、会社としてもより社会貢献性の
強いメッセージを発していくことになります。
2、共同体型で働く
今、私は復興のためにソーシャル・エネルギービジネス
にチャレンジしています。それは、企業一社がエネルギー
を販売し儲ける、というわけではなく、地域、個人など
関わるあらゆる方々が豊かになるエネルギー事業です。
この事業は、自治体や企業、大学や研究機関などあらゆる
団体や個人が関わってくださっています。
これは同じミッションを共有しながら組織の枠を越えて
恊働していく働き方です。
このタイプの働き方に重要な原則があります。それは
「利害損得のみではかることのない貢献意識」をその
共同体の文化として定着させる、ということです。
そして、活動の全てにお金が発生するわけではないので、
共通のミッションの共有が大前提となります。これが前進
のエンジンとなるのです。
こういった共同体型の働き方は21世紀の主流の一つと
なるでしょう。そして、多くのソーシャル・チェンジを
起こす働き方として、認識されるようになります。
3、フリーエージェントとして働く
このフリーエージェントというのは、個人で仕事をする
という意味です。現代は様々な仕事がフリーエージェント
にアウトソースされる時代になっています。
しかし、今までの意味あいの本当に個人だけで行う仕事は、
技術の移転スピードが非常に早くなったことにより、お金が
取りにくくなっています。技術はすぐに追いつかれるため、
よほどしっかりしたパーソナル・ブランディングが必要です。
よって、これからのフリーエージェントは、不動産や車など
生活に必要な物はシェアしたり、自分たちで食べる物は、
自分たちで作るといった半農半X的な、お金をあまり使わない
生活を取り入れていきます。
ただ、1点言えることは、完全に個人で行う仕事は、
これから我々の世代が行わなければいけない「ソーシャル・
チェンジ」を仕事とすることは難しいということです。
なぜなら、人はと人と掛け合わさることにより、より大きな
ことができるからです。私たちは、1×1=1、1+1=2では
なく、3にも4にも5にも6にもなることを知っています。
よって、フリーエンージェントも「共同体」の中に積極的に
入り込む、またはインフラ型企業と組む「共同体型の働き方」
を取り入れることが必要です。
人生の豊かさは、人々の中に入り、同じ目標を達成するため
に共に苦労していく中に生まれてきます。
よってフリーエージェントも今までのような完全に個人として
働くだけではなく、どんどん人や組織と連携を取る形で仕事を
することを求めていきます。
以上がこれからのワーク・ライフ・ストーリーとなります。