「リアルで会う」ことの価値は、テクノロジー時代であるからこそ益々重要な意味を持つようになる。
フィンランドの配送&郵便サービスの「Posti」が、芝刈りサービスまでも開始している。価格は、毎週火曜日30分で65ユーロ/月、同じく毎週火曜日60分で135ユーロ/月となっている。日々配達するスタッフが、芝刈りのお手伝いまでするのだ。
アプリ経由で何でもできる、というのは有り難い。Uberが「リアルタイムで、地域における需要と供給を瞬時にマッチングさせるプラットフォーム」を目指すことも、現代の流れからすれば当然だ。
しかし、そのニーズは、明確に顕在化されたものだけである可能性が高い。現場にいるからこそ、日々顔を見合わせているから分かることもある。潜在的に欲しているであろうことが、リアルで感じ入るから分かることがあるのだ。お金になることもならないことも、瞬間の潜在ニーズを把握する方法は、やはり対面だろう。
今や「業界」という概念は、ただ1つの経済的角度でしかなくなっている。つまり、その境界を飛び越して、皆が「人間」へと焦点を定め直している。「どのようにすれば、より人の役に立つことができるのか?」という商売の原点、否、人間の原点のようなものを、もう一度根底から捉え直すべきタイミングに来ている。このトレンドはもはや、経済という領域を越えて進行していっている。
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