ついに、この流れが本格的に始まるか!?といった感じです。米国サンフランシスコのMomentum Machines社が、ジューシーなグルメハンバーガーを1時間に 360 個も作ることのできるロボット「Alpha」を開発しました。なんと10秒に1個の計算ですね。
ハンバーガーのパティとなる肉をミンチするところから、注文に合わせて形を作りしてグリルするところまで全て機械が行います。トマトやピクルスは、バンに挟む直前でスライス&トッピングするので新鮮さも維持されます。
そして、何より人件費の大幅なカットにより、原材料費に2倍のコストをかけることができ、グルメな高級ハンバーガーを低価格で提供できることが強みです。
Alphaはスペースもとらず、そのコストは1年で回収できるとされています。すごい…。
Momentum Machines社によるとハンバーガーを作るコストは、年間90億ドルかかりますが、これを大幅に下げていきたいとのこと。
WEBサイトに行くと「THE NEXT GENERATION OF FAST FOOD」(次世代ファーストフード)の文字が、強烈に目に飛び込んできます(笑)
現在試運転は始まっていますが、今後は、一部のスタッフもロボットにし、完全自動システムで運営される世界初のハンバーガーチェーン店も計画されています。
更にMomentum Machines社は、今後ハンバーガーチェーンだけでなく、コンビニエンスストアや移動販売車などにもこのシステムを応用していく予定だそう。
これは凄い…。大手ハンバーガーチェーンがこれをどう見ているのか?気になるところです。
「働く」は一体どこへ向かうのか?
photo credit: Steve took it via photopin cc
人類は、生産性を高めることによって、進化の道を歩んできました。より効率的に獲物を取りたいから、矢じり、弓を発明しました。もっと効率的に、食糧を確保したいから農耕、畜産技術が発達したのです。
産業革命ももちろんそう。「エンターテイメント(娯楽)」はかつて一部の富豪たちの特権でした。20世紀初めまで、多くの国の一般庶民は衣食住を満たすに必死で、娯楽にお金をつぎ込むなど、到底できませんでした。
しかし、この産業革命の波が世界に広がる中で、農業や工業の分業が進み、あらゆる分野で生産性が向上しました。結果、多くの庶民も余暇時間を確保することができるようになったのです。
ちなみに日本で娯楽産業が市民権を得たのは、戦後のこと。つい数十年前のことです。ビートルズの来日は、まさにその象徴でした。
この生産性の大向上は、人類を新たな段階へと引き上げていきました。そして、現代のこのロボット化、情報化のという超効率化の流れは、我々を一体どこに連れていこうとしているのか?
それは、いよいよ人類は、生きるために必要な最低限の衣食住は、ほぼ無料で手に入れられるという段階へ進んでいこうとしているのです。
「広告宣伝」という事業モデルの中で、無料でパンツが送られてくるフリパンや、無料で野菜を送ってくれるタダヤサイドットコムのようなサービスは、まさにその走りでしょう。
資本主義国家には、勤労の義務及び権利が存在しています。その背景は「生存」が目的とされています。しかし、生物的側面から見た「生存」の意味で働くのではなく、より良い人間関係を構築したり、社会への貢献、自己実現を求め働くという社会生物的生存を目的として、働く時代へと移行しようとしているのです。
そして、今の自由市場社会の前提は「個人が自分の利潤のために動く」です。つまり、個人はそれぞれの生物的個体維持のために利潤を最大化する動きをする。結果、「神の見えざる手」によって社会は安定するということが前提です。しかし、このモデルが変わろうとしているのです。
とは言え、今の現実があります。よって、この移行期は、パラレルキャリアを念頭に進んでいくことが大切なことでしょう。