ハードウェア事業における参入障壁はみるみる下がっていきます。
ものづくり系クラウドファンディングdragon innovationに投稿されているモノのインターネットを誰でも簡単に実現していくためのキット「WUNDERBAR」がいい感じ。
モノのインターネットにおけるアプリケーションを開発する人に、配線、ハンダ付けなどの手間をとらせることはありません。WUNDERBARのセンサをどこかに置いて、すぐにソフトウェアを書き始めることができます。
アプリ開発とハードウェア開発では考え方、そして技術においても当然異なります。この壁を取っ払おうという取り組みです。
WUNDERBARを利用すれば可能性は無限大とし、おむつ交換のためにアラートをならしてくれるデバイスやトイレットペーパーが切れたらショッピングリストに自動で追加する仕組み、コーヒーが一定温度以下に冷めたらアラートを鳴らしてくれるようなガジェットも簡単に作れてしまうとのこと。
また、最近ではインテルがエジソンというSDカードサイズのウェアラブルデバイス向けのコンピューターを発表しています。高機能なプロセッサ、無線LANモジュール、Bluetoothモジュールなどが一体化した超省エネ機器です。こちらもまさに可能性は無限大。
Intel® Edison Development Board
2020年、インターネット接続されたデバイスは世界中で800億以上となり、これらのデバイスの50%以上が、新しいハードウェア企業の製品となると予測されていますが、このような機器を組み込んだモノのインターネット系、ウェアラブルデバイス系スタートアップは無数に登場してくるのでしょう。
【参考】
・要注目!2025年までの「ハードウェア革命」のトレンド予測
完全にものづくりへと産業政策の舵を切っている米国
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米国の産業政策として、ソフトウェアや金融などから、新時代のものづくりへと明確に舵を切っています。
先日の「ものづくり大国復権へ!米国で「ホワイトハウスメイカーフェア」が年内開催予定」の記事にも書きましたが、産官学が連携をした新しい産業政策を打ち出し、進め始めています。
現在のメイカーズムーブメントは、これまでの情報産業と比べても比較にならないほど巨大なマーケットに影響を及ぼしていきます。また雇用を比較的生み出しやすいという意味で、情報産業や金融業とは少し違います。
今回ご紹介したWUNDERBARやエジソンなどからもハードウェア産業が、決して資本集約的ではなくなっていくことが分かるでしょう。ちなみにロボット産業でさえ、もはやそうなってきています。
【参考】
・「ロボット産業は意外と資本集約的ではない」という統計データ
日本においても産官学が連携をしながら、新しい時代のものづくり社会のビジョンを共有すべきタイミングにきています。