う〜ん、と感心してしまった製品コンセプト。
スウェーデンのストックホルムに本社を置く家電メーカー「エレクトロラックス(Electrolux )」が今年も行っている製品コンテストで、現在人気投票1位になっている製品が「Pure Towel」。
一言で言えば、手洗い場にあるタオルを紫外線で簡単殺菌できる、という製品です。メキシコの大学3年生であるLeobardo Armenta氏が考案しています。
円状のPure Towelの中に、タオルが入り、垂直移動しながら殺菌するシステム。360度全ての角度から紫外線をあて、わずか数秒でタオルをクリーンな状態にします。
紙タオルは、ランニングコストが高いし、環境にもよくない。だからと言って、ジェットタオルも完全に水が拭き取れるわけでもないので不便、なんて思っている人も少なくないのでは?
コストがどれくらいなのかにもよるでしょうが、製品化されてきた場合、第3の選択肢として施設に取り入れられる可能性、あるかもしれません。
また、他人が拭いたタオルは殺菌されていても嫌だという人もいるでしょうから、家庭用としての利用検討もされていきそうです。
大企業がプラットフォーム化する日
これまで企業は、消費者のための組織でした。商品、サービスを提供し、利益を上げる。これが会社にとっても、社会にとっても大切なことでした。
しかし、これから消費者は生産者としての側面を強めていきます。その中で、企業は、生産者である個人やチームのためのプラットフォームという側面も持つべきです。そして、それこそが21世紀の大企業の最大の役割の1つとなるでしょう。
そういった意味では、エレクトロラックスの取り組みは、その先端事例の1つです。
現在、世界経済の底流で起こっていることは「短期で貨幣価値を最大化せよ」というプロフィットパラダイムからの転換です。もっと言えば、共有パラダイム、影響力パラダイムへとシフト、進化していきます。
経済原理そのものが、変化をしようとしている昨今、ここに目をそらさずに腹に落として行動していける企業こそが、これからを担う会社として発展していくのでしょう。