クリエイティブなビジネスモデルに潜む、次のスタンダードのカケラをご紹介したい。
「Fair Folks & a Goat」は、ニューヨークにあるカフェ&小売店。大きな特徴は月額25ドルで、コーヒーやエスプレッソ、紅茶、レモネードが飲み放題のところ。また、キャッシュポイントは複数あり、ファッションやアートの販売、またイベントなども開催している。
A Membership-Based Coffee Shop in Greenwich Village
今初期投資や在庫コスト、限界コストや取引コストが削減されていく中で、「関係性」への投資こそが、最重要項目の1つと認識されている。
その理由の1つは、顧客のスイッチングコストは、今や恐ろしく小さいことだ。目にも留まらぬ速さで新商品が登場しその広告が流れる中、移り気の顧客は、いいな、安いな、と思ったらすぐにそちらに乗り替える。これからもその決断がはやくなることはあっても、ゆっくりになることはないだろう。高度情報化社会とは、そういう時代なのだ。
結果、企業はやはり「顧客との関係性への投資」を考える。しかし、これまでのように、割引クーポンの発行やFacebookページにいいね!を押してもらうということが関係性への投資ではないことはもう誰もが分かっていることだろう。
では、どうなるのか?
その選択肢の1つが「お得な体感消費を継続課金モデルで提供する」ということではないだろうか。その体験は、そのブランドへのロイヤリティを嫌でも上げる。経済的にお得な上に、継続的に触れ続けていくことになるからだ。Fair Folks & a Goatがやっていることは、まさにそういうことだろうと思っている。
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