旅行収支黒字の拡大が大きなニュースになっている。
財務省が10日発表した2015年度上半期(4〜9月)の国際収支統計によると、国内外旅行者の往来に伴うお金のやりとりを示す旅行収支は6085億円の黒字だった。黒字額は14年度の2099億円を半年で上回り、過去最大を記録。外国人旅行者急増の勢いが国際収支の面からも裏付けられた形だ。
しかし、歴史と文化を考えれば、まだまだより気持ちよく日本を楽しんでもらう方法は無限に考えられる。
さて、例えば「夜」の可能性はどうだろうか。昼間は観光地に足を運んだり、ショッピングをしたりと選択肢は多い。しかし夜の使い方はまだまだ選択肢が少ない。Airbnbを利用する人が増えているのも、夜を部屋を提供してくれるホストと共に語りたいというニーズが1つ起因している。
ご紹介する「YotMe」は、夜のパーティーを共有するプラットフォーム。地域でパーティーを開いたホストが、それを開放し参加者を募るというもの。もちろん、登録されているパーティーに参加するには、パーティー主催者の許可が必要となる。参加者のプロフィールのチェックを主催者がスマホ経由で行う仕組みだ。
パーティー好きな人は世界的に多い。普段はそういった場所に参加することのない人も、旅行で来た場合は別。その地域の人達とより多く接したいと思う人は少なくないはずだ。その際に、より広く開放されたパーティーは選択肢になり得るだろう。
Airbnbは、ホスト側が提供できるサービスを増やしていくことを考えている。ディナーやツアー、クルマまでも提供する未来が予想される。しかし、こういった複数人数が集まるパーティーとなった場合、やはりYotMeのようなプラットフォームが必要かもしれない。
シェアリングカルチャーは、日本においてもじっくりであるが確実に広がっていく。 パーティーの共有は、注目しておきたいコンセプトだ。
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【参考】
・【BBM】『ビジネスモデル2025』長沼博之・著 vol.4122
・新著「ビジネスモデル2025」が1週間たらずで重版決定!ハイブッド型経済と広がる共有経済圏
・「ビジネスモデル2025」で紹介した”価値消費ピラミッド”と21世紀の消費について
・新たな経済パラダイムとビジネスモデルが出現する。新著「ビジネスモデル2025